新京極通

新京極通：歴史と文化が交差する京都の商店街

新京極通は、京都市中京区の三条通から四条通にかけて南北に走る通りであり、新京極商店街として広く知られています。この通りは、1872年に京都府参事の槇村正直によって作られた、比較的歴史の浅い通りです。

新京極の成り立ち

新京極通は、かつて広大な寺域を誇った金蓮寺の跡地に造られました。金蓮寺が寺域を切り売りしたことで、料亭や飲食店、見世物小屋などが建ち並び、賑わいを見せるようになったのが始まりです。隣接する寺町通の寺院が縁日の舞台として利用され、多くの人々が集まるようになったため、寺町通の東側に新たな道路が建設されました。これが新京極通の原型です。

観光地としての発展

明治時代中期には、見世物小屋や芝居小屋が建ち並び、新京極は次第に繁華街としての形を整えていきました。修学旅行のコースにも組み込まれるようになり、多くの学生が訪れる観光地として発展しました。隣接する寺町京極が地元の人々にも親しまれていたのに対し、新京極は観光客向けの通りとして知られるようになりました。近年では、土産物店だけでなく、飲食店やファッション店も増え、若者向けの店舗も目立つようになっています。

変化する街並み

松竹座に代表される老舗の映画館がシネコンへと改装され、新たなニーズに対応した街へと変貌を遂げています。また、三条通から四条通にかけての区域は路上喫煙等禁止区域に指定されており、より快適な空間が提供されています。

主要な施設

新京極通沿いには、以下のような施設があります。

新京極商店街
MOVIX京都
誓願寺
誠心院
西光寺
蛸薬師
永興堂
紅梅堂
安養寺
善長寺
錦天満宮
新京極公園

かつては多くの映画館が軒を連ねていましたが、現在ではMOVIX京都のみが営業しています。

かつて存在した興行施設

京都座（MOVIX京都）
京都松竹座（MOVIX京都）
京洛劇場
京都宝塚劇場
京都スカラ座
京都ピカデリー劇場
新京極シネラリーベ
テアトル72
京都弥生座
菊水映画劇場
富貴亭
文化映画劇場
京都花月劇場
京都日活映画劇場
京極東宝劇場
京極大映
八千代館
美松大劇場
美松映画劇場
SY松竹京映

これらの劇場は、かつて新京極の賑わいを支えていましたが、時代の流れとともに姿を消していきました。

たらたら坂

新京極通の北の起点である三条通から南に向かって下る坂は、「たらたら坂」と呼ばれています。この坂は、隣接する寺町通りや河原町通りには見られない、新京極通特有の地形です。

京極の名称

通り名に含まれる「京極」は、京の端を意味します。平安京においては、東端に東京極大路、西端に西京極大路が配されました。寺町通（寺町京極）がこの東京極大路にあたります。

アクセス

四条通側：阪急京都線 京都河原町駅、京阪電鉄京阪本線 祇園四条駅
三条通側：京都市営地下鉄東西線 京都市役所前駅、京阪電鉄京阪本線 三条駅

新京極通は、京都の歴史と文化が色濃く残る、魅力的な商店街です。観光の際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

もう一度検索