新人類 (ゲーム)

新人類 (ファミリーコンピュータ)

『新人類』は、1987年にハドソンから発売されたファミリーコンピュータ用のアクションシューティングゲームです。開発はハドソン、発売はリコーエレメックス（rix soft名義）が行いました。北米では『Adventures of Dino Riki』というタイトルで発売されています。

概要

舞台は巨大な恐竜が闊歩する大昔。人類の祖先とされる若者マックス（北米版ではDino Riki）が、恐竜や様々な敵と戦いながら冒険を繰り広げます。

タイトルの由来は、開発チームが当時新人プログラマー中心だったこと、そして発売前年に「新人類」という言葉が流行語大賞に選ばれたことにちなんでいます。パッケージには女の子のイラストが描かれていますが、ゲーム本編には登場しません。

本作の特徴として、プロレスラーの長州力とのタイアップが挙げられます。ゲーム中、特定のアイテムを取得するとマックスが長州力をモチーフにした「リキ」に変身し、必殺技「リキラリアート」のポーズを取った分身を放って攻撃します。当時ハドソン社員だった高橋名人と長州力がテレビCMで共演したことや、ハドソンのイベントに長州力がゲストとして登場したことも話題となりました。

当時、ファミリーコンピュータの参入メーカーは販売数に制限があり、ハドソンは年間5作品まででした。より多くの作品を販売するために、リコーと共同で新ブランド「rix soft」を立ち上げました。

ゲームシステム

ゲームシステムは、コナミのMSX用ソフト『魔城伝説』に影響を受けています。

全4ステージ構成で、各ステージの最後にはボスが待ち構えています。ステージは強制縦スクロールで進行し、プレイヤーはマックスを操作して敵を倒しながら進んでいきます。第4ステージのみ4つのエリアに分かれています。4面をクリアすると1面に戻りますが、敵が強化されます。

マックスは、武器の投擲とジャンプで戦います。初期武器は石ですが、アイテムを取得することで「石→オノ→ブーメラン→タイマツ」と強化されます。ダメージを受けると武器は一段階弱くなります。ライフが0になるか、落下するとミスとなり、残機が1つ減ります。残機がなくなるとゲームオーバーです。

パネル

ステージ上の特定の場所や障害物に武器を当てることで、様々な効果を持つパネルが出現します。

肉: ライフが全回復します。
ハート: ライフの上限が1つ増えます。
クツ: 移動速度が速くなります。
パンチ: 武器の強さが1段階アップします。最強武器であるタイマツの状態でパンチを取得すると、画面上の敵を一掃できます。
トリ: 一定時間空中を浮遊し、落下ミスを防ぎます。
リキ: 一定時間「リキ」に変身し、敵を貫通する分身を飛ばして攻撃します。ボス戦では変身が解除されます。
ダイヤ: ボーナスアイテム。ダメージを受けずに6個連続で取得すると残機が1人増えます。
スター: 画面上の全ての敵を一掃します。

ボスキャラクター

プテラノドン: 第1ステージおよび第4ステージエリア1のボス。炎を吐きながら左右に羽ばたきます。
チラノザウルス: 第2ステージおよび第4ステージエリア2のボス。炎を吐きながら前後左右に移動します。
大コブラ: 第3ステージおよび第4ステージエリア3のボス。瞬間移動しながら炎を吐きます。
巨大バエ: 第4ステージエリア4の最終ボス。弾を放ちながら左右に羽ばたき、小さなハエが次々と襲ってきます。

『新人類』は、独特の世界観とゲームシステム、そして長州力とのタイアップが話題を呼んだ作品です。難易度は高めですが、やり込み要素も多く、アクションシューティング好きにはたまらないゲームと言えるでしょう。

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