新内駅

新内駅 (廃駅)

新内駅は、かつて根室本線に存在した駅です。落合駅から狩勝信号場を経て新内に至る旧線は、狩勝峠を越えるルートで、その車窓からの眺めは日本三大車窓の一つとされていました。

歴史

新内駅は、戦前から佐幌岳へのスキー客などにも利用され、花崗岩や木材などの貨物を取り扱っていました。しかし、1966年9月30日に新狩勝トンネル経由の新線が開業すると、翌10月1日に旧線と共に廃止されました。駅前には小規模な市街地がありましたが、新線開通とともに消滅しました。

年表

1907年（明治40年）9月8日 - 官設鉄道十勝線の落合・帯広間が開通。新内信号所として開設。
1909年（明治42年）12月15日 - 一般運輸業を開始し新内駅となる。
1913年（大正2年）12月10日 - 滝川駅から釧路駅までが釧路本線となったため当駅も釧路本線の駅となる。
1919年（大正8年）5月1日：山部駅 - 新得駅間の管轄が旭川から釧路に変更。
1921年（大正10年）8月5日 - 根室本線全通に伴い、根室本線の駅となる。
1923年（大正12年）4月1日：山部駅 - 新得駅間の管轄が釧路から旭川に戻る。
1949年（昭和24年）12月1日：布部駅 - 新得駅間の管轄が旭川から釧路に戻る。
1966年（昭和41年）
9月30日 - 新狩勝信号場経由の新線が開業。
10月1日 - 旧線が廃止となり、当駅も廃駅となる。駅-新得間は狩勝実験線として利用。
1979年（昭和54年） - 狩勝実験線が廃止。

駅名の由来

駅名は地名に由来し、アイヌ語の「ニウンナイ（ni-un-nay）」（樹が・ある・川）から来ています。佐幌川の支流であるパンケニウンナイ川とペンケニウンナイ川が新内地区の南側を流れており、この川の名が地名になったと考えられています。

駅跡とSLホテル

1978年から駅跡に59672号蒸気機関車と20系寝台車を設置したSLホテルが運営されていましたが、ホテル閉鎖後は放置されていました。老朽化のため寝台車の撤去が検討されましたが、NPO法人「旧狩勝線を楽しむ会」の存続運動により、維持活動を条件に保存が決定。2006年7月8日よりナハネ20 132がインフォメーションセンターとして、2010年9月7日より「旧狩勝線資料館」としてリニューアルオープンしました。2019年現在、宿泊も可能です。

現在の状況

2008年より、駅構内の2番線と3番線跡にトロッコ鉄道が設置されました。廃線跡はフットパスとして整備され、新得駅近くのSL広場から当駅までの約10kmは「狩勝ポッポの道」として、歩行者、自転車、乗馬の専用道となっています。また、当駅から旧狩勝トンネルまでの約7kmと合わせて約17kmが旧狩勝線フットパスとして整備されています。

隣の駅

根室本線 旧線ルート（廃止）

落合駅 - 狩勝信号場 - 新内駅 - 新得駅

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧
鶴見事故

外部リンク

NPO法人　旧狩勝線を楽しむ会
狩勝高原エコトロッコ鉄道 - 駅跡に開設されたトロッコ鉄道

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