布部駅

布部駅（北海道富良野市）

布部駅は、北海道富良野市字布部市街地に位置していた北海道旅客鉄道（JR北海道）根室本線の駅でした。2024年4月1日に廃止され、その歴史に幕を閉じました。

歴史

布部駅は、東京帝国大学（現在の東京大学）北海道演習林と麓郷地区の森林資源開発を目的として開設された請願駅でした。特に、東大演習林の存在が開設に大きく影響しました。

この駅は、フジテレビ系ドラマ『北の国から』の第1話のロケ地としても使用され、主人公たちが麓郷へ戻る際に降り立った駅として知られています。駅前には、脚本家である倉本聰氏の直筆による『北の国から』を記念する看板が設置されていました。

年表

1927年（昭和2年）12月26日：鉄道省根室本線の下富良野駅（現在の富良野駅） - 山部駅間に新設開業。
1927年（昭和2年）：当駅から麓郷22号地間に東大演習林森林軌道（通称「麓郷本線」）が開通。
1929年（昭和4年）：森林軌道麓郷本線にガソリン機関車が導入。
1930年（昭和5年）：森林軌道麓郷本線に西達布本線から蒸気機関車が転入。
1939年（昭和14年）：森林軌道麓郷本線に木炭ガス併用のガソリン機関車が導入。
1947年（昭和22年）：森林軌道麓郷本線における木材輸送が終了し、トラック輸送に移行。
1949年（昭和24年）6月1日：日本国有鉄道（国鉄）に移管。
1949年（昭和24年）12月1日：旭川鉄道管理局から釧路鉄道管理局に管轄が変更。
1980年（昭和55年）：国鉄が富良野市に当駅の無人化を提案。
1982年（昭和57年）2月：富良野市が当駅の無人化に同意。
1982年（昭和57年）11月15日：貨物・荷物取扱いが廃止され、同時に無人化。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、北海道旅客鉄道（JR北海道）の駅となる。
1994年（平成6年）4月1日：釧路支社と本社鉄道事業本部の境界変更に伴い、当駅の管轄が本社鉄道事業本部に移管。
2024年（令和6年）3月31日：駅廃止に伴うお別れセレモニーが地元住民らにより開催。
2024年（令和6年）4月1日：富良野駅 - 新得駅間の廃止に伴い廃駅。

駅名の由来

駅名は地名に由来し、現在の布部川を指すアイヌ語名「ヌモッペ（num-ot-pe）」から来ています。これは「果実・ある・もの〔川〕」という意味で、この果実はクルミを指すことが多いです。この「ヌモッペ」に「布部」という漢字が当てられ、後に現在の読み方に転訛しました。

駅構造

廃止時点では木造駅舎を持つ地上駅でした。1993年時点では島式ホーム1面2線のうち、根室方面に向かって右側の線路のみが使用されており、その他に側線がありました。無人駅でした。

利用状況

乗車人員は以下の通り推移していました。

※省略

駅周辺

駅前には小さな集落があり、商店などが点在していました。

北海道道544号麓郷山部停車場線
布部郵便局
富良野市立布部小中学校
空知川
国道38号
ふらのバス「布部入口」停留所
占冠村営バス「布部入口」停留所

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）

■根室本線

富良野駅 (T30) - 布部駅 (T31) - 山部駅 (T32)

外部リンク

布部｜駅の情報検索（時刻表・バリアフリー）｜鉄道・きっぷ｜JR北海道- Hokkaido Railway Company

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