新宿劇場

新宿劇場の歴史

新宿劇場は、かつて東京の新宿に存在した映画館です。この名称を持つ劇場は、時代と場所を異にして二つ存在しました。

第一次 新宿劇場

第一次の新宿劇場は、1929年（昭和4年）にマキノキネマ（後のマキノ・プロダクション）の直営館として新宿駅東口に開業しました。当時の所在地は東京府豊多摩郡淀橋町角筈で、現在の新宿3丁目37番地付近にあたります。開館当初の観客定員数は458名で、その後438名に減少しました。

開館時には、マキノ・プロダクション製作の『続影法師 狂燥篇』と『四谷六法 白柄組』が上映され、同社のフラッグシップ館として多くの作品が全国に先駆けて公開されました。

しかし、マキノ・プロダクションの経営悪化により、1931年には製作が停止。劇場の経営主体も変動し、戦時統制下の1942年には白系の配給系統に入りました。1944年、第二次強制疎開により閉館、建物は取り壊されました。

1999年、跡地には新宿野和ビルが建てられ、現在に至ります。

第一次 新宿劇場の詳細

• - 所在地: 東京府豊多摩郡淀橋町角筈1番地 (現在の東京都新宿区新宿3丁目37番地付近)
• - 観客定員数: 458名(1930年)、438名(1942年)
• - 開業: 1929年
• - 閉館: 1944年
• - 特徴: マキノ・プロダクションのフラッグシップ館として、多くの作品を全国に先駆けて上映。サイレント[[映画]]時代を中心に活躍。

第二次 新宿劇場

第二次世界大戦後の1953年（昭和28年）、歌舞伎町に同名の映画館が新たに建設されました。この劇場は、かつての東京府立第五高等女学校の跡地を開発して建設されたものです。開館当初は演劇の上演も行われ、古川ロッパらも出演しましたが、後に洋画のロードショー館として定着しました。開業当初は屋根に風車はありませんでしたが、翌年には新宿ムーランルージュを模した風車が設置されました。

1950年代後半には、『恋人たち』や『狂った本能』など、独立系ヨーロッパ映画配給会社の作品が数多く上映されました。1960年代には70mm映画の設備も導入され、『偉大な生涯の物語』などの大作も上映されました。しかし、1970年に閉館し、翌年には跡地に新宿ジョイパックビル（現在のヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町）が建設されました。

第二次 新宿劇場の詳細

• - 所在地: 東京都新宿区歌舞伎町879番地 (現在の東京都新宿区歌舞伎町1丁目20番1号)
• - 観客定員数: 1,491名(1953年)、1,379名(1954年)
• - 開業: 1953年
• - 閉館: 1970年
• - 特徴: 戦後、歌舞伎町に新設された劇場で、洋画のロードショー館として親しまれた。70mm映画設備を導入し大作も上映。

上映作品について

新宿劇場で全国公開の一番手として上映された作品は多数あります。特に第一次の劇場では、マキノ・プロダクション製作のサイレント[[映画]]が数多く上映されました。

主な上映作品 (第一次)

• - 『続影法師 狂燥篇』
• - 『四谷六法 白柄組』
• - 『天保水滸伝』
• - 『京小唄柳さくら』

主な上映作品 (第二次)

• - 『恋人たち』
• - 『狂った本能』
• - 『墓にツバをかけろ』
• - 『学生たちの道』
• - 『偉大な生涯の物語』

新宿劇場のその後

第二次新宿劇場の跡地には、新宿ジョイパックビルを経て、現在のヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町が建てられています。また、第一次新宿劇場の跡地には新宿野和ビルが建てられています。

新宿劇場は、2つの時代にわたり、新宿の映画文化を支えた重要な存在でした。

関連情報

• - マキノ・プロダクション
• - エトナ映画社
• - 東宝映画
• - 全勝キネマ
• - ヒューマックス

外部リンク

• - データベース 写真で見る新宿 - 新宿歴史博物館
• - ヒューマックスパビリオン新宿歌舞伎町

この文章は、新宿劇場の歴史を分かりやすくまとめたものです。映画ファンにとって興味深い情報が満載です。

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