淀橋町

淀橋町（よどばしちょう）

概要

淀橋町は、かつて東京府豊多摩郡に存在した町です。現在の新宿区の西新宿と北新宿を中心とした地域にあたります。新宿駅の開業以降、急速に発展しました。豊多摩郡役所の所在地でもあり、地域の行政中心としての役割も担っていました。

地理

淀橋町は、武蔵野台地の一部である淀橋台に位置しており、比較的平坦な地形が広がっていました。町の北西部には神田川が流れ、その周辺は沖積低地となっていました。

歴史

1889年（明治22年）5月1日、町村制の施行により、南豊島郡の柏木村、角筈村、および内藤新宿添地町の飛地が合併し、南豊島郡淀橋町が誕生しました。1896年（明治29年）には、南豊島郡と東多摩郡が合併して豊多摩郡となり、淀橋町に郡役所が設置されました。1931年（昭和6年）には、東京医学専門学校付属淀橋診療所（現在の東京医科大学病院）が開院しました。1932年（昭和7年）10月1日、東京市に編入され、淀橋区の一部となり、淀橋町としての歴史を閉じました。

人口の変遷

淀橋町の人口は、以下の通り推移しました。

1920年：40,453人
1925年：52,215人
1930年：57,313人

地域

淀橋町は、以下の大字と小字によって構成されていました。

大字名

角筈
渡邊土手際（1-27）、新町一丁目（28-92）、辻（93-115）、二丁目道裏（116-131）、新町二丁目（132-172）、新町三丁目（173-260）、三丁目道裏（261-333）、本村（334-453）、長町（454-600）、淀橋（601-662）、谷中（663-732）、矢場（733-786）、五十人町（787-849）、十人町（850-904）
柏木
成子町南側（1-87）、成子町北側（88-194）、淀橋姿（195-289）、二ツ家（290-347）、元春日（348-376）、蜀江山（377-457）、新堀（458-559）、亀窪（560-664）、出土（665-857）、仲通（858-925）、原（926-980）、本村（981-1024）、大町（1025-1160）、小滝橋（1161-1281）

教育機関

淀橋町には、多くの教育機関が存在していました。

工学院（現在の工学院大学）
明治学院神学部（1924年に移転、1930年廃止）
日本神学校（1930年に旧明治学院神学部校舎で発足）
日本中学校（現在の日本学園中学校・高等学校）
東京府立第五高等女学校（現在の東京都立富士高等学校）
精華高等女学校（後の精華学園女子高等学校、現在の東海大学付属市原望洋高等学校）
東京聖書学院
淀橋町立青年訓練所
淀橋第一尋常高等小学校
淀橋第二尋常小学校
淀橋第三尋常小学校
淀橋第四尋常小学校
淀橋第五尋常高等小学校
淀橋第六尋常小学校
淀橋第七尋常小学校

交通

淀橋町には、以下の鉄道路線と駅がありました。

鉄道路線

鉄道省
中央本線：新宿駅
山手線：新宿駅
小田原急行鉄道
小田原線：新宿駅
京王電気軌道
駅前駅、新町駅
西武鉄道（旧）：後の都電杉並線
新宿 - ガード下 - 派出所 - 警察署前 - 成子坂 - 成子坂下
東京都電車
角筈線：角筈
新宿線：角筈、新宿

道路

甲州街道（現在の国道20号）
青梅街道（現在の東京都道・埼玉県道4号東京所沢線）

関連書籍

東京市臨時市域擴張部 『豊多摩郡淀橋町現状調査』 1931年

脚注

関連項目

東京都の廃止市[[町村一覧]]
南豊島郡
豊多摩郡
淀橋区
新宿区
淀橋
淀橋浄水場
西新宿
北新宿
* ヨドバシカメラ - 屋号は、創業地が旧淀橋町であることに由来する

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