新序

新序（しんじょ）について

新序とは、大相撲における重要な用語であり、かつて存在した階級を指していました。この階級は、1934年5月場所から1960年11月場所まで設けられていましたが、1961年に廃止されました。新序の概念は、主に力士の身分を示すために用いられるようになりました。

階級としての新序

新弟子が日本相撲協会に加入すると、まず新弟子検査に合格し、その後、最初の場所で前相撲に参加します。この前相撲において好成績を収めることで、新序出世披露を受け、次の場所から番付が掲載される流れが一般的です。1961年以降は、前相撲に参加した力士が序ノ口の取組に出場できるのは翌場所からという規則が制定されたため、前相撲で良好な成績を収めた新弟子でも、前相撲の場所で序ノ口力士と対戦することはなくなりました。

これに対し、1934年5月から導入された制度では、序盤に新弟子が出世披露を受けることで、序ノ口と同じ待遇にされ、本割に参加することができる新序の地位が存在していました。この新序という地位に位置する新弟子は、当初は場所によって出場回数が異なるものでしたが、1947年以降は1場所あたり5番、1949年からは3番に固定されました。出場者数に応じて4番となる場合もありました。

新序において勝ち越した新弟子は、次の場所で序ノ口に在位することなく、序二段に上がることも多く見受けられました。実際、数多の優れた力士が、この新序を経ずに上位に昇進することがありました。例えば、49代横綱栃ノ海や52代横綱北の富士、大関琴ヶ濱などがその代表格です。

身分としての新序

階級としての新序が廃止された後は、前相撲に出場し、所定の成績を収めた力士の身分を新序と呼ぶようになりました。その後、翌場所の序ノ口で本割に出場する権利を得た力士が、新序として認識されることになります。こうした力士は、他の番付外力士（前相撲を欠場した力士）と区分されます。しかし、日本相撲協会からの待遇は、翌場所の番付発表までは他の番付外力士と同じ扱いで、番付が発表されることで初めて序ノ口力士としての待遇が得られます。

新序に関連する用語

新序は、相撲界の仕組みの中で特に重要な役割を果たしているため、関連する用語や制度も多数存在します。特に「付出」という用語は、新序と同様に相撲界において力士の地位や成績に関連する概念です。

このように、新序はかつての階級から力士の身分へとその意味が変わりながらも、日本相撲協会における重要な存在であり続けています。

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