新潟県立小千谷高等学校

新潟県立小千谷高等学校

新潟県小千谷市に位置する県立高等学校です。地域では「谷高」（やこう）の愛称で広く親しまれています。

沿革と概要

本校の歴史は、1901年3月6日に旧制新潟県立小千谷中学校として開校したことに遡ります。これは、当時の中越地方南部および魚沼地域において初めて誕生した旧制中学校でした。1924年に南魚沼地方に旧制新潟県立六日町中学校が開校するまでは、魚沼地域において唯一の旧制中学校として、地域の教育を牽引する重要な役割を担いました。

第二次世界大戦後の学制改革を経て、1948年4月1日には新制高等学校へと改組され、新潟県立小千谷高等学校となりました。同年6月1日には、定時制課程の中心校が開設されるとともに、小出分校および片貝分校が設置されました。1950年には、旧制小千谷高等女学校を前身とする新潟県立小千谷女子高等学校を統合し、男女共学となりました。小出分校は1952年に独立し、現在の新潟県立小出高等学校となっています。

創立以来、時代の要請に応じ、多彩な課程や学科が設置された時期がありました。高度経済成長期には商業科や家庭科も存在しましたが、これらの学科は後に募集停止または廃止されました。特に家庭科は1964年度の募集停止を経て、新潟県立小千谷西高等学校へ移管されています。商業科は1970年度に募集停止、1973年度に閉科となりました。また、地域に貢献した定時制課程も、1997年度に募集停止となり、2000年3月31日に閉課程となりました。

2002年10月26日には創立100周年を迎え、記念式典や講演会が盛大に挙行されました。地域の中心校として歩みを続ける中、2004年10月23日に発生した新潟県中越地震では校舎や校地に甚大な被害を受けましたが、第一体育館と会議室が地域住民の避難所として提供され、復旧に尽力しました。その後も2007年7月16日の新潟県中越沖地震を経験しています。

教育課程

現在の設置課程は、全日制課程の普通科のみとなっています。過去には普通科の他に、前述のように家庭科、商業科、そして定時制課程が存在しました。

学校生活と特色

年間を通じて、多彩な学校行事が実施されています。4月の入学式に始まり、5月の中間考査、6月の体育祭、7月の期末考査や球技大会、9月の文化祭である舟陵祭などが行われます。また、2年生は12月に修学旅行として沖縄を訪れるほか、1月には百人一首大会、2月には学校スキーが行われるなど、学年ごとに特色ある活動が行われています。卒業式は3月に行われます。

本校の校歌は、詩人の西脇順三郎氏が作詞し、作曲家である服部逸郎氏が作曲を手がけたものです。芸術性豊かな校歌は、生徒たちの誇りとなっています。また、過去には各界の著名人を招き、生徒の知的好奇心を刺激する講演会も開催されてきました。

部活動

本校では、運動部、文化部ともに活動が盛んに行われています。運動部には、野球部、バレーボール部、スキー部、陸上競技部、テニス部、ソフトテニス部、山岳部、剣道部、バドミントン部、バスケットボール部、サッカー部、卓球部などがあります。特に野球部は歴史があり、1966年夏には第48回全国高等学校野球選手権大会に出場した実績を持っています（初戦で奈良県立郡山高等学校に1対5で敗退）。グラウンドには甲子園出場を記念した石碑が建立されています。文化部には、吹奏楽部、写真部、箏曲部、演劇部、文芸部、美術部、書道部、茶道部、英語部、文化福祉部などがあり、生徒たちはそれぞれの興味や関心に応じた活動に打ち込んでいます。

著名な卒業生

本校は、創立以来、学術、文化、経済、政治、スポーツなど、様々な分野で活躍する数多くの有為な人材を社会に送り出してきました。主な卒業生としては、ノーベル平和賞受賞団体会長を務めた医師の横山正松氏、新潟大学学長や大学入試センター理事長を歴任した荒川正昭氏、ベースボールマガジン誌の創刊者で野球殿堂入りした池田恒雄氏、富士山撮影で著名な写真家の岡田紅陽氏、富士銀行頭取やプロ野球コミッショナーを務めた金子鋭氏、漫画家の工藤郁弥氏、松下政経塾塾長の関淳氏、元小千谷市長の関広一氏、集英社取締役の鳥嶋和彦氏、校歌を作詞した詩人で英文学者の西脇順三郎氏、新潟水俣病訴訟弁護団幹事長の坂東克彦氏、元前橋市長の藤井精一氏、弁護士で元小千谷市長・衆議院議員の星野行男氏、十二年籠山行を満行した天台宗大僧正の堀澤祖門氏、直木賞作家の鷲尾雨工氏、フランス料理人の渡辺彰氏、そしてアナウンサーの渡辺徹氏や渡辺瑠海氏、ウェザーニュースキャスターの高山奈々氏などが挙げられます。

アクセス

JR東日本上越線小千谷駅より、南西方向へおよそ500mの距離に位置しており、徒歩で約5分とアクセスしやすい立地です。

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