新潟県道4号新潟港横越線

新潟県道4号新潟港横越線（通称：赤道）

新潟県道4号新潟港横越線は、新潟市中央区から東区を経由して江南区に至る主要地方道です。起点の中央区から東区までの区間は未供用のため、実際の道路としての起点は東区となっています。新潟市民からは「赤道（あかみち）」の通称で広く親しまれています。

概要

赤道は、新潟市の東部を南北に貫く幹線道路であり、市内の重要な路線の一つとして機能しています。

この道路が「赤道」と呼ばれるようになった由来は、建設当初に遡ります。藤見町から牡丹山付近にかけての工業地域周辺の区間を建設した際、周辺の化学工場から提供された硫鉱石の燃え滓を舗装材として使用しました。この燃え滓には酸化鉄が豊富に含まれていたため、舗装路面が赤錆色に変色し、その見た目から「赤道」と呼ばれるようになったのです。
現在では、平和町交差点以南のほぼ全区間が「赤道」として認識されています。

ルートと周辺環境

未供用区間を除き、東区臨港町二丁目交差点から道路が始まります。そこから片側1車線で、新潟火力発電所や油槽所など、新潟港西港区（新潟西港）の工業地域と東側の住宅地の間を縫うように進みます。国道113号と交差した後、横越交差点までの区間は片側2車線となり、工業地域、商業地、住宅地、農地などが混在する地域を通過します。

東区藤見地区の藤見町交差点では市道山の下東港線、東区木戸地区の赤道十字路では県道3号（旧国道7号）、竹尾ICでは国道7号新潟バイパス、石山地区の中野山交差点では県道290号、江南区大江山地区の丸山交差点では県道16号など、新潟市域の東西を結ぶ主要な幹線道路と交差します。

江南区横越地区（旧横越町）の中心部で県道586号（旧国道49号）と交差すると、以南は再び片側1車線となり、国道49号横雲バイパスと交差する横越上町交差点が終点となります。横越上町以南は市道となり、木津交差点で県道247号と接続します。

歴史

県道指定当初は、赤道十字路を境に北側が「一般県道新潟港下木戸線」、南側が「一般県道新潟横越線」の2路線に分かれていました。その後、竹尾ICを境に北側が「一般県道新潟港竹尾線」、南側が「一般県道横越新潟線」（新潟県道1号）に変更され、さらにこれら2路線が統合され、主要地方道に指定変更されて現在の路線名となりました。

工業道路として整備された竹尾IC以北は早期に片側2車線化されましたが、IC以南の石山地区から横越地区にかけての区間は整備が遅れていました。特に、白新線の新潟操車場（現東新潟駅・新潟貨物ターミナル駅）構内には長大な踏切があり、道路構造上の大きな障害となっていました。また、片側1車線や単車線の区間が多く、石山・横越地区や周辺市町村の宅地開発に伴う人口増加、国道49号と新潟バイパスを結ぶ短絡ルートとしての利用増加などにより、慢性的な渋滞が発生していました。

これらの問題は1980年代から順次改良され、白新線の踏切はアンダーパス化され、竹尾以南の区間は2000年（平成12年）に片側2車線化が完了しました。これにより、赤道は新潟市東部の重要な幹線ルートとして機能し続けています。

現在の状況

国道113号と交差する平和町交差点以北の区間は、新潟みなとトンネルを介して中央区の新潟島側と東区側を結ぶ臨港道路入舟臨港線（ポートコリドール）に接続しており、新潟島北東部や新潟市水族館 マリンピア日本海方面へのアクセスも向上しています。また、2007年5月には大江山地区に新潟市中央卸売市場が移転したため、同市場への物流ルートとしても重要な役割を担っています。

しかし、赤道十字路から石山にかけては右折車線などの整備が遅れており、特に竹尾IC下は直進車線が1車線しかないため、牡丹山 - 石山間の交通の妨げとなっています。そのため、竹尾IC周辺では朝夕のラッシュ時を中心に渋滞が慢性的に発生しています。また、IC周辺には交差点が近接して連続しているため、追突事故などの交通事故も発生しやすく、2008年には日本損害保険協会から「交通事故多発交差点」新潟県ワースト1位に指定され、注意が呼びかけられました。

今後の展望

新潟県道4号新潟港横越線は、新潟市の発展とともに、その役割を変化させてきました。今後の交通需要の変化に対応し、より安全で円滑な交通を確保するために、継続的な道路改良が期待されています。

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