新潟造船

新潟造船株式会社の概要

新潟造船株式会社（にいがたぞうせん）は、日本の造船業者であり、新潟県新潟市を拠点としています。2003年4月に三井造船の完全子会社として設立され、会社の設立にあたっては新潟鐵工所から造船部門の事業を引き継ぎ、事業をスタートしました。工場は新潟市と神奈川県三浦市に二つあり、各地で新造船や修繕船の建造を行っています。特に、2022年の時点で親会社である三井E&S造船が常石造船の子会社化されたことに伴い、新潟造船も常石グループに加入しました。

基本情報と主要施設

新潟造船は、以下の主要な施設を有しています。新潟市の本社兼新潟工場では、新造船や修繕船の事業を展開し、三浦市の三崎工場では主に修繕船の業務を行なっていますが、過去には三浦工場でも新造船の建造も行っていた実績があります。

新潟工場の施設

• - 第1ドック（建造用）: 収容能力7,500GT、長さ125m、幅25m、深さ10.5m
• - 第2ドック（修繕用）: 収容能力1,500GT、長さ135m、幅17.5m、深さ7.7m
• - 係留岸壁（艤装・修繕用）: 延長720m

三崎工場の施設

• - 第1ドック（修繕用）: 収容能力2,700GT、長さ70m、幅23m
• - 第2ドック（修繕用）: 収容能力500GT、長さ49m、幅23m
• - 係留岸壁（修繕用）: 延長140m

この会社はまた、国土交通省からの舶用内燃機関サービス・ステーション（SS）の認証も受けています。東京には、東京都千代田区に東京事務所も設けられています。

沿革

新潟造船の歴史は、1895年にさかのぼります。当時、日本石油が新潟市に新潟鉄工所を設立し、1905年には新潟市入船地区に初の造船工場が開設されました。1910年には新潟鐵工所として法人化され、1970年には三浦市に三崎工場が新たに開設されました。

新潟造船としての法人は2003年に設立され、その後、常石グループに加入しました。

建造実績

新潟造船は、その前身の新潟鐵工所の時代から主に漁船を建造しており、第二次世界大戦中には、軍用の小型艦艇も手掛けていました。2006年には、新潟工場第1ドックに650tクローラークレーンを導入し、より大型の商船の建造へとシフトしました。漁船も改良を重ねて次世代型の船舶も開発されています。

官公庁向けの船舶の受注も多く、特に日本政府や日本財団からの対外援助事業にも対応し、外国の政府からの受注も行いました。

2014年には、カナダの企業向けに大型海洋支援船の建造を受注し、同プロジェクトに際しては、設計変更や不具合の発生もありましたが、三井造船の協力を得て無事竣工させることができました。こうした取り組みは、技術力の証として評価され、数々の賞も受けてきました。

総じて、新潟造船は国内外で高い技術力を持つ造船業者として、その信頼性を確立しています。

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