新田堰

新田堰（しんでんせぎ）

新田堰は、長野県安曇野市を流れる梓川から取水する農業用水路です。安曇野の扇状地を潤す重要な役割を担っています。堰は、安曇野市豊科高家熊倉で梓川から取水し、成相、新田地区へと水を運び、その末端は万水川へと合流しています。

概要

全長: 約6.6km
灌漑面積: 約210ha

新田堰は、安曇野の農業を支える上で欠かせない存在です。その歴史は古く、17世紀初頭に開削されたと考えられています。具体的な成立年代は不明ですが、新田町村の成立と同時期、またはそれほど間を置かずに開削されたと推測されています。

歴史

1608年（慶長13年）頃: 新田町村の成立後まもなく開削されたと考えられています。
1679年（延宝7年）: 現在の堰の形に改修されました。この改修によって、堰の機能が大幅に向上し、より安定した水供給が可能になったと考えられます。
1796年（寛政8年）: 8月、渇水により水不足が発生したため、奈良井川からの水揚げを要請しました。この出来事は、新田堰の水源が天候に左右されるという脆弱性を示しています。
1937年（昭和12年）頃: 勘左衛門堰の改良工事の際に契約が結ばれ、同堰から毎秒7立方メートルの水量が新田堰の水門へ引かれるようになりました。この取水は、東沢線と呼ばれる全長1200メートルの水路を通して行われています。

主な灌漑地域

新田堰は、以下の地域を主な灌漑地域としています。

安曇野市豊科字成相
安曇野市豊科字新田

これらの地域は、新田堰からの安定した水供給によって、豊かな農産物を生産しています。

周辺

新田堰の周辺には、以下の施設があります。

* 長野県立こども病院

これらの施設は、地域住民の生活を支える上で重要な役割を担っています。

新田堰は、安曇野の歴史と文化を物語る重要な遺産です。今後も適切に維持管理され、地域農業の発展に貢献していくことが期待されます。

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