新田忠純

新田忠純（にった ただずみ）は、安政3年11月18日（1856年12月15日）に生まれ、1931年（昭和6年）1月21日に没した、明治時代の華族、貴族院男爵議員です。

生い立ちと家系

新田忠純は、新田俊純の次男として生まれ、幼名は岩松誠丸と名乗っていました。父の俊純は交代寄合旗本であり、新田氏の傍流で元は岩松氏を称していました。新田家は南朝の忠臣の子孫であったため、男爵を賜りました。夫人は毛利元純の五女である磯子です。

学歴と官歴

新田忠純は、大阪陸軍幼年学舎で学んだ後、パリに留学しました。帰国後の1882年（明治15年）には外務省公信局御用掛に任じられました。1894年（明治27年）に父・俊純が亡くなったため家督を継ぎ、男爵を襲爵しました。同年4月5日には忠純と改名しています。

貴族院議員としての活動

1897年（明治30年）7月10日、新田忠純は貴族院議員に選出され、1925年（大正14年）7月9日まで4期にわたりその任を務めました。貴族院では、華族としての見識や、海外留学で得た知識を活かし、日本の発展に尽力しました。

栄典

1925年（大正14年）1月14日には、長年の功績が認められ、御紋付銀杯を授与されました。

親族

新田忠純の兄弟姉妹には、井上馨の妻となった武子、義誉などがいます。子には新田義美、今村繁三に嫁いだ俊子、桂与一に嫁いだてい、松平慶民に嫁いだ幸子（四女）、北畠克通の養子となった北畠義郎、岩松純行の養子となった義之がいます。

死没

新田忠純は1931年（昭和6年）1月21日に76歳でその生涯を閉じました。彼は明治という激動の時代に、華族、貴族院議員として社会に貢献し、その足跡は今もなお語り継がれています。

参考文献

『貴族院要覧（丙）』昭和21年12月増訂、貴族院事務局、1947年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。

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