新西国三十三箇所

新西国三十三箇所とは

新西国三十三箇所は、近畿地方に点在する33の寺院からなる観音霊場です。西国三十三所とは異なる寺院を巡礼するもので、正式には新西国霊場と呼ばれています。この霊場は、観音菩薩（一部例外あり）を祀る寺院で構成されており、1932年（昭和7年）に制定されました。

歴史

西国三十三所に隣接する寺院を巡礼する行為自体は江戸時代から存在していましたが、「新西国三十三箇所」として正式に組織されたのは1932年のことです。大阪時事新報（現・産経新聞）、神戸新聞、京都日日新聞（現・京都新聞）の三都新聞連合が企画し、聖徳太子の「和の道」を基調として、読者による人気投票で33の観音霊場が選ばれました。

この選定により、聖徳太子ゆかりの四天王寺、橘寺、飛鳥寺、斑鳩寺などが含まれることになりました。しかし、読者投票の結果、兵庫県と大阪府に霊場が集中するという特徴も生まれました。

1932年の発足当初は注目を集めましたが、太平洋戦争の影響で一時衰退しました。しかし、1967年（昭和42年）に四天王寺と道成寺を中心に再興の動きが起こり、霊場を辞退した寺院に代わって新たに2寺院が加わり、さらに5寺院が客番として追加され、合計38箇所の霊場巡りとして再出発しました。

再興後も、かつてほどの人気は得られず「西国のおまけ」と揶揄されることもありました。しかし、近年では寺院がツアーを企画したり、朱印ブームの影響もあり、一般の旅行会社による巡礼ツアーも増加傾向にあります。

西国三十三所との違い

新西国三十三箇所には、日本における巡礼の最初とされる西国三十三所の寺院は含まれていません。ただし、四天王寺は西国三十三所満願時のお礼参り霊場や番外霊場として扱われることもありますが、新西国三十三箇所にも含まれています。

霊場一覧について

新西国三十三箇所の各寺院には、以下のような特徴があります。

○印: 札所本尊と納経所が有料拝観区域にある寺院。
●印: 札所本尊は有料の堂内にあるが、納経所は無料拝観区域にあり、堂外からの参拝が無料の寺院。
△印: 境内に有料拝観区域があるが、札所本尊と納経所は無料拝観区域にある寺院。

特記事項
神峯山寺: 紅葉期のみ境内全体が有料。内陣は事前予約制。
楊谷寺: あじさい期、紅葉期と平常期で拝観料が異なる。毎月17日の午前や紅葉期など特定日に上書院が公開（別途料金）。
伽耶院: 入山料として「草ひき十本」のボランティアが必要。内陣は事前予約制。
浄土寺: 境内は無料だが、納経所は有料の浄土堂内部にある。12時から13時は拝観停止。

関連情報

新西国三十三箇所巡礼に関心のある方は、以下の霊場も参考にしてみてください。

西国三十三所
播磨西国三十三箇所
和泉西国三十三箇所
坂東三十三箇所
秩父三十四箇所
佐野板東三十三箇所
中国三十三観音[[霊場]]
四国八十八箇所
摂津国八十八箇所
仏塔古寺十八尊
近畿三十六不動尊[[霊場]]

外部リンク

* 新西国霊場 - 新しい巡礼の旅

この情報を参考に、新西国三十三箇所の巡礼を検討してみてはいかがでしょうか。

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