新西武自動車販売

新西武自動車販売株式会社

新西武自動車販売株式会社（正式名称：しんせいぶじどうしゃはんばい、英語表記：NEW SEIBU MOTOR SALES CO.,LTD.）は、過去に存在した輸入車を取り扱う企業です。かつて隆盛を誇ったセゾングループ傘下の企業として活動し、主にフランスの自動車メーカーであるシトロエン車の輸入と販売を担っていましたが、2002年（平成14年）をもって会社は解散し、その歴史に幕を下ろしました。

設立の背景

新西武自動車販売が設立される以前、セゾングループには「西武自動車販売」という輸入乗用車販売会社が存在し、シトロエンをはじめ、プジョーやサーブといった欧州車の販売を手がけていました。しかし、この西武自動車販売は、1995年（平成7年）にアメリカ合衆国の自動車メーカーであるクライスラーの日本法人に吸収合併されることになりました。この合併により、社名は「クライスラージャパンセールス」へと変更されました。

シトロエン事業の継続

社名変更後のクライスラージャパンセールスは、クライスラーブランドの乗用車や、SUVであるジープの販売に注力する体制となりました。これにより、それまで西武自動車販売が担っていたシトロエンの輸入および販売事業を継続する必要が生じました。この目的のために、西武自動車販売のシトロエン関連部門を引き継ぐ形で、別途新たに設立されたのが新西武自動車販売株式会社です。設立当初から、新西武自動車販売はシトロエン車の総輸入代理店としての役割を担いました。

事業活動と解散

新西武自動車販売は、シトロエン車の総輸入代理店として事業を展開しました。かつて国内での販売提携を結んでいたマツダのユーノス店がシトロエン車の取り扱いを終了した後も、新西武自動車販売は総代理店として、セダンタイプの「エクザンティア」や上級モデルの「XM」といったシトロエンの主要モデルを含む多様な車種の販売を継続しました。シトロエン独自の革新的な技術や個性的なデザインを持つ車両を、日本の市場に提供し続けました。

しかし、2002年（平成14年）4月、シトロエン本社は日本市場での事業強化とブランド戦略の見直しを図るため、直轄の日本法人である「シトロエン・ジャポン」を設立しました。これにより、シトロエン車の輸入権は新西武自動車販売から新たに設立されたシトロエン・ジャポンへと移行されることになりました。輸入事業の移管に伴い、新西武自動車販売はシトロエン関連事業から撤退することを決定し、会社も解散というかたちでその事業活動を終えました。およそ7年間にわたり、シトロエンの日本における重要な販売・輸入拠点としての役割を果たした企業でした。

もう一度検索