新谷昌明

新谷昌明（あらや まさあき）は、1929年（昭和4年）2月3日に生まれ、2017年（平成29年）7月17日に亡くなった日本の政治家です。北海道小樽市出身で、北海道副知事や小樽市長を歴任しました。

生い立ちと初期のキャリア

新谷は、小樽中学（現・北海道小樽潮陵高等学校）、小樽高等商業学校（現・小樽商科大学）を経て、1950年（昭和25年）に慶應義塾大学経済学部を卒業しました。国家公務員試験に合格しましたが、結核を患い、5年間の療養生活を送りました。1955年（昭和30年）に北海道庁に入庁し、上川支庁税務課、出納局を経て、1962年（昭和37年）から商工観光部に勤務しました。

エネルギー問題のエキスパートとして

商工観光部鉱政課長時代にオイルショックを経験したことをきっかけに、エネルギー問題への関心を深め、道庁きってのエキスパートとなりました。その専門知識は、後の彼の政策立案に大きく貢献しました。

北海道副知事への就任

1981年（昭和56年）には知事長室、1983年（昭和58年）には公営企業管理者となり、1985年（昭和60年）には横路孝弘北海道知事のもとで北海道副知事に就任しました。この間、道政の要職を歴任し、その手腕を発揮しました。

小樽市長としての活躍

1987年（昭和62年）4月、小樽市長に当選し、3期12年務めました。前市長の志村和雄が決定した小樽運河の一部保存の方針を引き継ぎ、1992年には小樽市景観条例を制定しました。これにより、小樽の観光都市化を推進し、多くの観光客を呼び込むことに成功しました。また、文学振興にも尽力し、伊藤整文学賞を創設しました。小樽の文化・観光の発展に大きく貢献した人物として評価されています。

その後

市長退任後は、北海道国際航空（AIRDO）の会長を務め、北海道の航空輸送にも貢献しました。2017年（平成29年）7月17日、陳旧性肺結核のため、生涯を閉じました。

参考文献

* 日外アソシエーツ 編『現代政治家人名事典』日外アソシエーツ、1999年。ISBN 481691529X。

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