新里紹也

新里 紹也（しんざと しょうや）

1972年8月6日、沖縄県に生まれる。新里紹也氏は、プロ野球の舞台で内野手として活躍した元選手であり、現在は故郷で野球指導者として次世代の育成に尽力している人物です。

アマチュア時代

沖縄水産高等学校に進学し、硬式野球部で才能を磨きました。高校時代には、第72回全国高等学校野球選手権大会にチームの主力として出場。白熱した試合を勝ち進み、見事に準優勝という輝かしい成績を残しました。卒業後、新里氏は軟式野球部から硬式野球部へと移行する沖縄電力に入社。社会人野球の強豪チームでプレーを続け、プロ入りを目指すことになります。

プロ入りとホークス時代

沖縄電力でのプレーを経て、新里氏はプロ野球への挑戦を決意。1997年、入団テストを経て福岡ダイエーホークスに入団しました。当時、本人は自身の力を試す目的でテストを受けたに過ぎず、そのまま会社に残るつもりだったそうですが、周囲の強い勧めもあり、ホークスへの入団を決意したといいます。沖縄の社会人野球からプロ入りするのは、安仁屋宗八氏以来という久々の事例となり、地元でも大きな注目を集めました。背番号は「65」を与えられました。

プロ2年目の1998年、チームの主力である小久保裕紀選手の故障などもあり、新里氏は一軍での出場機会を得ました。主に内野の守備固めとして起用され、その堅実な守備でチームを支えます。この年はキャリア最多となる68試合に出場し、持ち前の俊足を生かして5つの盗塁も記録しました。しかし、打撃面での課題から徐々に一軍から遠ざかり、翌1999年の出場はわずか7試合に留まります。2000年には一軍昇格がなく、二軍でも打率が1割台と低迷。シーズン終了後に戦力外通告を受けました。

近鉄時代と現役引退

ダイエーを戦力外となった新里氏は、テストを経て2001年に大阪近鉄バファローズへ移籍。新たな環境で再起を図ります。背番号は「62」となりました。この年、遊撃手の定位置を巡って前田忠節選手や阿部真宏選手らと激しいポジション争いを繰り広げますが、シーズン途中に外国人選手ショーン・ギルバート選手が加入した影響もあり、出場は23試合にとどまりました。シーズン終了後、近鉄からも戦力外通告を受け、プロ野球でのキャリアを終えることとなりました。なお、現役の終盤には、使用していた痛み止めが原因で肝臓に負担を抱えてしまったという苦労も経験しました。

現役引退後の活動

プロ野球引退後、新里氏は故郷の沖縄に戻り、クラブチームの儀間組でプレーを続けました。その後は、自身の経験と知識を活かし、子どもたちの指導にあたるべく野球教室「89塾」を立ち上げ、主宰を務めています。2019年からは、次世代の野球指導者育成にも力を入れています。

また、2015年には学生野球の指導に必要な資格を回復。その年末頃からは、自身の息子が所属していた沖縄県立普天間高等学校で、野球教室の活動と並行して外部コーチを務めました。2016年4月からは、前任監督の体調不良を受けて、期間限定ながら同校の指揮官としてチームを率いた経験も持ちます。

プロでの記録

初出場：1998年4月28日、対日本ハムファイターズ3回戦（東京ドーム）、8回裏に二塁手として出場
初盗塁：1998年5月12日、対日本ハムファイターズ6回戦（福岡ドーム）、7回裏に二盗
初安打：1998年5月12日、対日本ハムファイターズ6回戦（福岡ドーム）、8回裏に三塁内野安打
初打点：1998年7月19日、対オリックス・ブルーウェーブ17回戦（福岡ドーム）、8回裏に左前2点適時打
初先発出場：1998年7月20日、対オリックス・ブルーウェーブ18回戦（福岡ドーム）、2番・三塁手として先発出場

背番号

福岡ダイエーホークス：65（1997年 - 2000年）
* 大阪近鉄バファローズ：62（2001年）

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