新里賢
新里 賢（しんざと けん）は、1981年4月12日に大阪府堺市で生まれた元プロ野球選手です。右投げ右打ちで、現役生活では主に捕手を務めましたが、晩年には二塁手としてのプレーも経験しました。
野球を続ける中で、新里氏が捕手というポジションに本格的に取り組むことになったのは、高校2年生の時のことでした。高校卒業後、名門・法政大学に進学。硬式野球部では、2学年上の先輩である浅井良氏が卒業した後に正捕手の座を引き継ぎ、チームの中心選手となります。特に4年生時にはチームのキャプテンを務めるなど、その統率力や人間性から多くのチームメートや関係者からの信頼が厚く、人望の厚い人物として知られていました。また、後にプロの世界でも活躍した大引啓次氏とは、高校・大学と通じて3学年後輩という間柄でした。
大学での活躍が認められ、2003年秋のプロ野球ドラフト会議にて、大阪近鉄バファローズから5巡目で指名を受け、プロ野球選手としての道を歩み始めます。しかし、入団からわずか1年後の2004年オフ、大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの球団合併に伴い実施された選手分配ドラフトにより、東北楽天ゴールデンイーグルスへと移籍することになりました。楽天には2006年シーズン途中まで在籍し、同年には投手・川井貴志氏との交換トレードによって、千葉ロッテマリーンズへさらに移籍します。
千葉ロッテ移籍後、新里氏は当時の監督ボビー・バレンタイン氏から、その打撃センスを見込まれました。出場機会を増やすため、2008年にはプロ入り後初めてとなる本格的なポジション転向、二塁手への挑戦を決断します。この大胆なコンバートが奏功し、二軍（イースタン・リーグ）では二塁手として見事にレギュラーの座を掴みました。同時に、前年まで課題とされていた打撃も復調し、二軍戦で打率.300、3本塁打、38打点という好成績を記録します。この二軍での活躍が評価され、同年には一軍にも昇格。2008年5月16日には、プロ入り後初めてとなる安打を記録しました。
2009年シーズンは、再び二軍キャンプからのスタートとなりましたが、オープン戦ではホームランを放つなどアピールに成功。シーズン開幕後の4月19日には一軍に登録され、同日の対福岡ソフトバンクホークス戦ではプロ入り初の先発出場（7番・三塁手）を果たしました。そして、プロ野球キャリアにおける最も記憶に残る瞬間が訪れます。2009年4月25日の埼玉西武ライオンズ戦、7回表二死一・二塁の緊迫した場面で、早川大輔氏の代打として打席に立ちます。相手投手の帆足和幸氏から放たれた打球はライト方向へ伸び、走者二人が生還する逆転の2点適時三塁打となりました。これが新里氏のプロ初打点であり、この殊勲打でプロ入り後初めてお立ち台にも上がりました。しかしながら、この感動的な一打を放った試合が、皮肉にも新里氏のプロ野球選手として最後の一軍公式戦出場となりました。そして2009年10月8日、新里氏は現役からの引退を正式に表明しました。
新里氏がプロ野球の舞台で達成した主な記録は以下の通りです。
初出場：2004年6月25日、対福岡ダイエーホークス14回戦（大阪ドーム）、9回表に捕手として出場
初安打：2008年5月16日、対オリックス・バファローズ9回戦（千葉マリンスタジアム）、9回裏に本柳和也投手から左前安打
初先発出場：2009年4月19日、対福岡ソフトバンクホークス3回戦（千葉マリンスタジアム）、7番・三塁手で先発出場
初打点：2009年4月25日、対埼玉西武ライオンズ5回戦（西武ドーム）、7回表に早川大輔氏の代打で出場、帆足和幸投手から右翼へ2点適時三塁打
プロキャリアにおいて新里氏が着用した背番号は以下の通りです。
大阪近鉄バファローズ、東北楽天ゴールデンイーグルス（2004年 - 2006年途中）：45
東北楽天ゴールデンイーグルス（2006年途中）：95
* 千葉ロッテマリーンズ（2007年 - 2009年）：67
プロ野球選手としての現役生活にピリオドを打った後、新里氏は野球界との関わりを持ち続け、古巣である千葉ロッテマリーンズの球団職員（スカウト）に転身しました。しかし、スカウトとしては2011年度限りで球団を退団しています。その後は新たなキャリアへと進み、現在はソニー生命保険株式会社に勤務しています。興味深いエピソードとして、かつて千葉ロッテでチームメートだった青松敬鎔氏が球団を退団する際に新里氏が声をかけたことがきっかけで、青松氏も現在は同じソニー生命保険で勤務しているとのことです。
新里賢氏のプロ野球人生は、大学時代に培ったリーダーシップと人望、そしてプロでのポジション転向という挑戦が印象的です。選手としての一軍での実績は決して多くはありませんでしたが、ロッテ時代の二塁手へのコンバート成功や、キャリア最後の一軍出場となった試合での劇的な決勝打など、記憶に残る場面をファンに届けました。野球界を離れた後も、その経験を活かし、ビジネスの世界で新たな道を切り拓いています。
アマチュア時代
野球を続ける中で、新里氏が捕手というポジションに本格的に取り組むことになったのは、高校2年生の時のことでした。高校卒業後、名門・法政大学に進学。硬式野球部では、2学年上の先輩である浅井良氏が卒業した後に正捕手の座を引き継ぎ、チームの中心選手となります。特に4年生時にはチームのキャプテンを務めるなど、その統率力や人間性から多くのチームメートや関係者からの信頼が厚く、人望の厚い人物として知られていました。また、後にプロの世界でも活躍した大引啓次氏とは、高校・大学と通じて3学年後輩という間柄でした。
プロ入り、そして移籍
大学での活躍が認められ、2003年秋のプロ野球ドラフト会議にて、大阪近鉄バファローズから5巡目で指名を受け、プロ野球選手としての道を歩み始めます。しかし、入団からわずか1年後の2004年オフ、大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの球団合併に伴い実施された選手分配ドラフトにより、東北楽天ゴールデンイーグルスへと移籍することになりました。楽天には2006年シーズン途中まで在籍し、同年には投手・川井貴志氏との交換トレードによって、千葉ロッテマリーンズへさらに移籍します。
千葉ロッテマリーンズでの挑戦と活躍
千葉ロッテ移籍後、新里氏は当時の監督ボビー・バレンタイン氏から、その打撃センスを見込まれました。出場機会を増やすため、2008年にはプロ入り後初めてとなる本格的なポジション転向、二塁手への挑戦を決断します。この大胆なコンバートが奏功し、二軍（イースタン・リーグ）では二塁手として見事にレギュラーの座を掴みました。同時に、前年まで課題とされていた打撃も復調し、二軍戦で打率.300、3本塁打、38打点という好成績を記録します。この二軍での活躍が評価され、同年には一軍にも昇格。2008年5月16日には、プロ入り後初めてとなる安打を記録しました。
2009年シーズンは、再び二軍キャンプからのスタートとなりましたが、オープン戦ではホームランを放つなどアピールに成功。シーズン開幕後の4月19日には一軍に登録され、同日の対福岡ソフトバンクホークス戦ではプロ入り初の先発出場（7番・三塁手）を果たしました。そして、プロ野球キャリアにおける最も記憶に残る瞬間が訪れます。2009年4月25日の埼玉西武ライオンズ戦、7回表二死一・二塁の緊迫した場面で、早川大輔氏の代打として打席に立ちます。相手投手の帆足和幸氏から放たれた打球はライト方向へ伸び、走者二人が生還する逆転の2点適時三塁打となりました。これが新里氏のプロ初打点であり、この殊勲打でプロ入り後初めてお立ち台にも上がりました。しかしながら、この感動的な一打を放った試合が、皮肉にも新里氏のプロ野球選手として最後の一軍公式戦出場となりました。そして2009年10月8日、新里氏は現役からの引退を正式に表明しました。
プロでの主な記録
新里氏がプロ野球の舞台で達成した主な記録は以下の通りです。
初出場：2004年6月25日、対福岡ダイエーホークス14回戦（大阪ドーム）、9回表に捕手として出場
初安打：2008年5月16日、対オリックス・バファローズ9回戦（千葉マリンスタジアム）、9回裏に本柳和也投手から左前安打
初先発出場：2009年4月19日、対福岡ソフトバンクホークス3回戦（千葉マリンスタジアム）、7番・三塁手で先発出場
初打点：2009年4月25日、対埼玉西武ライオンズ5回戦（西武ドーム）、7回表に早川大輔氏の代打で出場、帆足和幸投手から右翼へ2点適時三塁打
背番号
プロキャリアにおいて新里氏が着用した背番号は以下の通りです。
大阪近鉄バファローズ、東北楽天ゴールデンイーグルス（2004年 - 2006年途中）：45
東北楽天ゴールデンイーグルス（2006年途中）：95
* 千葉ロッテマリーンズ（2007年 - 2009年）：67
現役引退後
プロ野球選手としての現役生活にピリオドを打った後、新里氏は野球界との関わりを持ち続け、古巣である千葉ロッテマリーンズの球団職員（スカウト）に転身しました。しかし、スカウトとしては2011年度限りで球団を退団しています。その後は新たなキャリアへと進み、現在はソニー生命保険株式会社に勤務しています。興味深いエピソードとして、かつて千葉ロッテでチームメートだった青松敬鎔氏が球団を退団する際に新里氏が声をかけたことがきっかけで、青松氏も現在は同じソニー生命保険で勤務しているとのことです。
新里賢氏のプロ野球人生は、大学時代に培ったリーダーシップと人望、そしてプロでのポジション転向という挑戦が印象的です。選手としての一軍での実績は決して多くはありませんでしたが、ロッテ時代の二塁手へのコンバート成功や、キャリア最後の一軍出場となった試合での劇的な決勝打など、記憶に残る場面をファンに届けました。野球界を離れた後も、その経験を活かし、ビジネスの世界で新たな道を切り拓いています。
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。