新鑑真

新鑑真（XIN JIAN ZHEN）

新鑑真は、中日国際輪渡が運航する中国籍のフェリーです。神戸港と大阪港、そして中国の上海港を結ぶ国際定期航路で活躍しています。この船は、中国と日本を結ぶ重要な交通手段として、長年にわたり両国間の物流と人々の往来を支えてきました。

概要

新鑑真は、先代の「鑑真」の代船として尾道造船で建造され、1994年に就航しました。先代の鑑真は有村産業が運航していた「飛龍」を改名したものであり、本船の就航により、この航路で初の新造船が導入されました。

船名の由来は、唐の時代の高僧である鑑真です。鑑真は、失明や遣唐使船の難破など、数々の困難を乗り越えて日本へ渡来しました。その不屈の精神を象徴する名前が、この船に付けられました。

新鑑真は、2004年1月に通算1,000航海を達成するなど、長年にわたり安定した運航を続けてきました。この船は、20フィートコンテナを250本積載できる能力を持ち、冷凍コンテナ用の電源も80本分備えています。また、ルーズカーゴやその他の車両の輸送も可能ですが、自家用車の積載はできません。

近年では、新型コロナウイルス感染症の影響により、旅客の取り扱いを停止し、貨物輸送に特化しています。2024年6月には新造船の「鑑真号」が就航しましたが、新鑑真はその後も貨物船として引き続き運用される予定です。

運航会社と総代理店

運航会社: 中日国際輪渡有限公司（所在地：上海市東大名路908号金岸大廈18楼）
総代理店: 日中国際フェリー株式会社（所在地：〒550-0013 大阪市西区新町1丁目8番6号）

船内設備

新鑑真の船内では、日本円と人民元での支払いが可能です。自動販売機やコインロッカーなどは日本円のみに対応しています。また、船内での利用に限り、米ドルやユーロを日本円に両替できます。ただし、クレジットカードは利用できません。

船内には、様々な客室と施設が用意されており、乗客は快適な船旅を楽しむことができます。

客室:

貴賓室（洋室）：2名×2室
特別室（洋室）：2名×8室（ソファ、テレビ、シャワー、トイレ付き）
一等（洋室）：4名×12室
二等（洋室）：8名×30室
二等（和室）：15～16名×3室

施設:

エントランス・ホール：A～C甲板の三層吹き抜け
ラウンジ
サンデッキ
レストラン（122席）
売店
ゲームコーナー
麻雀室
卓球室
カラオケ
ダンスホール

航路

新鑑真は、日本側の発着港として、大阪港と神戸港を交互に利用しています。以前は、上海→大阪→回航→神戸→上海、上海→神戸→回航→大阪→上海という三角運行を行っていましたが、現在は週ごとの交互発着となっています。また、臨時の運航日や寄港地の変更、他港への臨時寄港が行われることもあります。

かつては、1995年まで横浜港まで運航していた時期もありました。

乗船場所

各港の乗船場所は以下の通りです。

神戸: 神戸ポートターミナル - ポートライナー ポートターミナル駅から徒歩1分
大阪: 大阪南港 - Osaka Metroコスモスクエア駅から徒歩20分、または大阪シティバスに乗り換え「国際フェリー前」下車、徒歩5分
上海: 上海フェリー乗り場 - 上海市東大名路800号

関連事項

燕京: 2012年まで神戸港と天津港を結んでいた国際定期フェリー
蘇州號: 1993年から大阪港と上海港を結ぶ国際定期フェリー
日華連絡船

外部リンク

日中国際フェリー 新鑑真
* 船舶の情報と現在位置 - MarineTraffic.com

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