方圓哲

方 圓哲の生涯と業績

方 圓哲（パン・ウォンチョル）は、大韓民国の軍人であり、創氏改名時には方山雄一という日本名を持っていました。彼は1920年に吉林省延吉県で自作農の家庭に生まれ、6年制の東震学校の初期生として教育を受けました。この学校では朝鮮語による教育が行われていたため、方は日本語を学ぶ必要があり、勇知郷の永新小学校に編入し、日本語の勉強を開始します。

1934年には永新中学校に進学し、中学5年時に陸士留学中の先輩の演説を聞いて感銘を受けました。軍人としての道を選ぶことを考え始めましたが、具体的な行動には移さずにいました。しかし、父親によって軍官学校の試験を受けさせられ、合格したことで1940年、陸軍軍官学校に入学しました。1942年には同校を卒業し、少尉に任官されます。

その後の彼は第8団を経て中尉に昇進し、重火器中隊の先任将校として任務に就いていました。1945年の敗戦を迎えた際、彼の部隊は武装解除されましたが、戦後は家族と再会。その後、彼は朝鮮建国同盟に参加し、軍の設立に大きく貢献しました。特に、人民軍の創設に携わり、軍事教育において重要な役割を果たしました。

方はその後、朝鮮共産党に入党し、金日成大学で教授としてのキャリアをスタートさせました。しかし、その教職生活は長くは続かず、1948年に拘禁され、1年以上の間平壌刑務所に収容される事態に至ります。1949年に釈放された後は、韓国軍に入隊し、活動を続けます。

1950年代には大田で現役に編入され、情報部門の要職に就き、後に数々の軍事的役職を歴任します。その経歴は、陸軍本部の戦史監や情報参謀補佐官など多岐にわたり、1963年には予備役に編入されました。

方圓哲の生涯は、昭和から戦後にかけての波乱に満ちた時代背景を反映しています。彼は功績として忠武武功勲章や保国勲章光復章を受賞し、その業績は今もなお評価されています。彼の活動は、当時の日本の植民地体制の中での朝鮮人の姿を映し出す重要な要素となっています。方の人生は、戦争、政治、教育、そして軍事の複雑な絡み合いの中での選択の連続でした。彼の経歴は、個人の選択がいかに歴史に影響を与えるかを示す一例でもあります。そして、彼の名前は、親日人名辞典に記載されるなど、歴史の中での彼の位置づけを暗示しています。

もう一度検索