方城町

福岡県田川郡方城町

方城町は、福岡県の中央部に位置し、田川郡に属していた町です。2006年3月6日に金田町、赤池町と合併し、福智町となりました。ここでは、合併前の方城町の歴史、地理、産業、文化について詳しく解説します。

地理

方城町は、遠賀川水系の彦山川が流れる地域に位置していました。この川は、町の農業や生活用水として重要な役割を果たしていました。

歴史

明治時代
1872年（明治5年）に伊方小学校と弁城小学校が開校しました。これらの小学校は、地域の子どもたちの教育を担い、町の発展に貢献しました。
1889年（明治22年）4月1日、市町村制の施行に伴い、伊方村と弁城村が合併し、方城村が成立しました。この時、村の名前は両村の名前から一字ずつ取って「方城」と名付けられました。役場は伊方字萩ヶ原に新築されました。
1902年（明治35年）には方城炭鉱が開鉱され、町の経済発展に大きく貢献しました。
大正時代
1914年（大正3年）12月15日には、方城炭鉱で大規模な炭鉱事故が発生し、671名もの犠牲者を出すという悲劇に見舞われました。この事故は、日本国内の炭鉱事故の中でも最悪の被害をもたらしたものとして知られています。
1923年（大正12年）には、町立図書館が設置され、地域住民の文化的な向上に貢献しました。
昭和時代
1937年（昭和12年）には、町役場が竣工し、町の行政機能が強化されました。
1947年（昭和22年）4月には方城中学校が設立され、地域の中等教育を担いました。
1951年（昭和26年）1月1日には、中央診療所（後に方城町立病院）が開業し、地域医療の発展に貢献しました。
1956年（昭和31年）8月1日には、町制が施行され、方城町となりました。
1964年（昭和39年）には、方城炭鉱が閉山し、町の経済構造は大きな転換期を迎えました。
1966年（昭和41年）3月には、弁城ダムが竣工し、水資源の安定供給に貢献しました。
1982年（昭和57年）には、財政再建準用団体に指定され、財政運営の課題に直面しました。
平成時代
1998年（平成10年）には、町役場の新庁舎が完成し、行政機能の向上が図られました。
2004年（平成16年）11月25日には、ほうじょう温泉ふじ湯の里がオープンし、町民の憩いの場として親しまれました。
2006年（平成18年）3月6日、金田町、赤池町と新設合併し、福智町が発足したため、方城町は廃止されました。

経済

かつて方城町の経済は、三菱方城炭鉱を中心とする炭鉱業が支えていましたが、閉山後はその跡地を工業団地として再利用し、新たな産業の育成に取り組んでいます。特に、日立マクセルの子会社である九州日立マクセルの工場が誘致され、雇用創出に貢献しています。

地域

教育機関
方城町立伊方小学校
方城町立弁城小学校
方城町立方城中学校

交通
鉄道：最寄りの鉄道駅は、平成筑豊鉄道の金田駅や上金田駅などがあります。
バス：西鉄バス筑豊が運行しています。
道路：町内には高速道路や一般国道は通っていませんが、福岡県道22号田川直方線バイパス、福岡県道419号夏吉直方線、福岡県道456号金田夏吉伊田線などが整備されています。

名所・旧跡・観光スポット

方城温泉
九州日立マクセル赤煉瓦記念館
伊方古墳

著名な出身者

石谷聡：プロバスケットボール選手（B3.LEAGUE・ライジングゼファーフクオカ所属）
IKKO：タレント活動もこなすメイクアップアーティスト

出典

方城町史編纂委員会『方城町史』方城町、1969年。

関連項目

福岡県の廃止市町村一覧

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