日之出本店

有限会社日之出本店

有限会社日之出本店（ひのでほんてん）は、徳島県美馬市穴吹町に本社を構える和菓子メーカーです。1914年に創業し、郷土の銘菓「ぶどう饅頭」で広く知られています。そのキャッチフレーズ「小さなお菓子で 大きな笑顔」は、企業理念を象徴しています。

創業の歴史

日之出本店は、1914年4月5日に創業され、当初は餅屋として営業をスタートしました。初代社長の西川芳太郎は、森永製菓の初代社長・森永太一郎と運命的な出会いを果たし、「ぶどう饅頭」の開発に着手しました。この饅頭の最大の特徴は、餡にミルクを練り込むことにあり、その独自性から瞬く間に注目を集めました。

型破りな経営スタイル

日之出本店は、経営の初期から斬新な取り組みを行ってきました。1950年には、穴吹駅のホームでの立ち売りを開始し、1951年には阿波踊り演舞場を本店前で設けるなど、地域イベントにも積極的に参加。1972年には新社屋の完成と共に、さらなる発展を遂げました。特に、四国放送の開局時にはスポンサーとして名乗りを上げ、伝説的なテレビCMを生み出しました。このように、日之出本店は単なる和菓子メーカーにとどまらず、地域を盛り上げるイベントや広告事業においても先駆的な存在として知られています。

製品ラインアップ

日之出本店の主力商品であるぶどう饅頭は、地元の観光名所・剣山の玄関口に位置する穴吹町で、地元のお土産として作られました。ミルク入りの餡が特徴で、ユニークな串刺しの形状が人気です。お菓子には「日乃出幸運券」というお守り券が同封されており、これは初代社長の値段以上の価値をお客様に提供しようという情熱の表れです。さらに、季節ごとにリリースされる限定商品や、阿波ういろ、みまからカレーあられ、和三盆のチーズケーキなど多彩な商品ラインアップを誇ります。

環境への配慮

日之出本店は戦後間もなくから、持続可能な経営を意識し、環境に配慮した取り組みを続けています。最近では、脱プラスチック化への挑戦を新たに掲げています。和菓子という伝統文化を守りながら、次世代に繋げるため、地域社会との結びつきを大切にし、和文化の振興にも努めています。

現存する直営店と販路

現在、日之出本店の直営店舗は穴吹駅前に位置し、また過去には徳島駅前に「日乃出茶屋」も存在していました。販売ルートは主に四国内に広がっており、チェーンストアやお土産店、各種施設との提携を通じて、地域のお客様に愛される商品を提供しています。最近のリニューアル商品も含め、これからも多くの人々に喜ばれる和菓子を届け続けることでしょう。

結論

有限会社日之出本店は、長い歴史を持つ和菓子メーカーとして、高い品質と伝統的な技術を守り続けながら、常に斬新な挑戦を行っています。地域密着の姿勢で、今後も多くの人々に「お菓子の美味しさ」と「喜び」を届けていくことでしょう。

もう一度検索