日本とカメルーンの関係

日本とカメルーンの関係

日本とカメルーンは、1960年のカメルーン独立以来、外交関係を築いてきました。両国は、政治、経済、文化など、様々な分野で協力関係を深めています。

歴史

1960年1月、カメルーンが独立すると、日本は直ちに同国を国家承認し、外交関係を樹立しました。1988年には、カメルーンが東京に駐日カメルーン大使館を開設し、1991年には日本も首都ヤウンデに駐カメルーン日本大使館を開設しました。なお、駐カメルーン日本大使館は、中央アフリカとチャドにおける日本大使館も兼轄しています。

要人往来としては、1973年に当時カメルーン大統領であったアマドゥ・アヒジョが非公式に来日したのが最初です。2006年には、ポール・ビヤ大統領が公式実務訪問賓客として来日し、当時の小泉純一郎総理大臣と首脳会談を行いました。この会談で、日本はアフリカとの一層の関係強化を表明し、カメルーンは日本のODAへの感謝と、日本の国連常任理事国入りへの支持を表明しました。

現況

貿易

貿易面では、カメルーンにとって日本はフランス、ドイツに次ぐ第3位の貿易相手国です。2019年の貿易額は、対日輸出が約22.7億円、対日輸入が約36億円で、カメルーンの赤字となっています。カメルーンの主な輸出品は木材とカカオで、全体の9割以上を占めています。また、わずかながら石油も産出しており、エネルギー面での繋がりもあります。一方、日本からの主な輸入品は、機械類、輸送機器、繊維、医薬品、ゴム製品、自動車など多岐にわたります。

教育・開発援助

教育面では、日本の開発援助の一環として、1997年以来カメルーンで小学校のモデル校建設が行われており、現地では「日本の学校」と呼ばれています。その他、インフラ投資や食糧支援も行われており、日本はフランス、ドイツ、米国に次ぐ第4位の開発援助国です。2005年1月17日には技術協力協定が締結され、科学技術分野での支援も進められています。また、内戦や情勢不安などのため中央アフリカやチャドに大使館を設置していないことから、これらの地域への支援の拠点ともなっています。

スポーツ

スポーツ分野では、特にサッカーを通じて密接な交流があります。カメルーンはサッカー強豪国として知られており、ワールドカップの常連国です。2010年の南アフリカワールドカップでは、両国が直接対決しました。また、2002年の日韓共催ワールドカップでは、カメルーン代表のキャンプ地となった大分県中津江村（現日田市）が、2003年に大統領の出身地であるメヨメサラ市と友好親善協定を締結しました。中津江村は、その後もカメルーンがワールドカップに出場するたびに、村をあげて応援しています。2017年8月には、大分カメルーン共和国友好協会が発足しました。カメルーン人選手では、パトリック・エムボマがガンバ大阪や東京ヴェルディ、ヴィッセル神戸で活躍し、2022年のFIFAワールドカップを日本で開催するための「招致アンバサダー」に就任しました。

外交使節

駐カメルーン日本大使
駐日カメルーン大使
エティエンヌ・ンツァマ（大使館開設前より赴任、1987～2002年）
ルジューヌ・ンベラ・ンベラ（外務大臣、2002～2006年、信任状捧呈は7月18日）
（臨時代理大使）アポリネール・エソンバ（2006～2008年）
ピエール・ンジェンゲ（2008年～、信任状捧呈は5月29日）

脚注

外務省 カメルーン共和国（Republic of Cameroon）基礎データ

関連項目

駐日カメルーン大使館
在日カメルーン人
日本の国際関係

外部リンク

* 外務省 カメルーン共和国（Republic of Cameroon）基礎データ

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