日本とコートジボワールの関係

日本とコートジボワールの関係

日本とコートジボワールは、独立以来、友好的な関係を築いてきました。コートジボワールは親日的な国として知られ、国家建設の模範として日本を挙げることもあります。ここでは、両国の関係について詳しく見ていきましょう。

歴史

日本はコートジボワールの独立を直ちに承認し、1964年にはアビジャンに日本大使館を、1969年には東京にコートジボワール大使館を開設しました。コートジボワールは、1960年代から1970年代にかけて「イボワールの奇跡」と呼ばれる高度経済成長を遂げました。2002年の内戦勃発までは西アフリカの優等生として、地域で指導的な役割を担っていました。

日本はコートジボワールを西アフリカにおける重要な国の一つと認識しており、要人往来も活発です。しかし、2011年にはアビジャンの日本大使公邸が武装集団に襲撃される事件も発生しました。

要人往来

両国間の要人往来は頻繁に行われています。

コートジボワール要人の訪日

1999年には、当時のベディエ大統領が訪日し、小渕首相と首脳会談を行いました。その後も、アフリカ開発会議などの機会に、多くの閣僚が日本を訪れています。2013年にはワタラ大統領が訪日し、安倍首相と会談しました。2019年にはクリバリ首相がアフリカ開発会議のために訪日し、安倍首相と会談しています。クリバリ首相の逝去の際には、安倍首相が弔意を表しました。また、ワタラ大統領は2019年にも即位礼正殿の儀のために訪日しています。その他、2016年にはアシ経済インフラ相が訪日し、木村誠二と経済協力について話し合いました。

日本要人のコートジボワール訪問

2014年には、安倍首相がコートジボワールを訪問し、ワタラ大統領と首脳会談を行いました。この際、両国は2014FIFAワールドカップでの健闘を誓い、日本は投資を後押しする支援を表明、コートジボワールは日本の常任理事国入りを支持しました。2016年には、安倍首相がケニア訪問中にワタラ大統領と再び会談しています。また、2016年には木原誠二外務副大臣、2017年には佐藤正久外務副大臣、2018年には薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官、2024年には上川陽子外務大臣がコートジボワールを訪問しました。

支援

日本はコートジボワールに対し、開発援助を積極的に行っています。特に、インフラ整備に重点が置かれており、「アビジャン三交差点建設計画」や「日本・コートジボワール友好交差点改善計画」などが実施されています。また、「大アビジャン圏母子保健サービス改善のためのココディ大学病院整備計画」や「大アビジャン圏社会的統合促進のためのコミュニティ強化プロジェクト」などの協力も行われています。

民間レベルでも、NPO法人「ぎふ・コートジボワール」が靴などの支援物資を送る活動を続けています。この活動が縁となり、岐阜市と関市は2020年東京オリンピック・パラリンピックでコートジボワールのホストタウンとなりました。

経済

コートジボワールは西アフリカにおける日本企業の投資拠点として重要視されており、投資協定締結に向けた協議が重ねられてきました。2021年には「日・コートジボワール投資協定」が締結され、投資の自由化が実現しました。また、2019年にはアフリカ全体を包括するビジネス環境改善委員会の設置先がコートジボワールに決定するなど、ビジネス拠点としての重要性が高まっています。

2023年の財務省貿易統計によると、コートジボワールから日本への輸出額は20.51億円、日本からコートジボワールへの輸入額は114.51億円となっており、日本側の黒字となっています。コートジボワールは日本へココア、カカオ豆などを輸出しており、日本にとっては重要なカカオ供給国です。

文化交流

両国間では文化交流も活発に行われています。日本は、視聴覚機材の供与や青年招聘計画などの文化支援を実施し、柔道大会の開催なども行われてきました。コートジボワールでは日本文化に対する関心が高く、2014年には柔道大会「安倍杯」が開催されたり、2015年には国際交流基金による日本研究セミナーが開催されました。また、2015年には二国間の交流を促進する「日本・コートジボワール友好協会」が設立されました。

外交使節

コートジボワールは東京に大使館を、日本はアビジャンに大使館を設置しています。コートジボワールは安定した国家であり、在コートジボワール日本大使館は、トーゴやニジェールの日本大使館も兼轄しています。

まとめ

日本とコートジボワールは、政治、経済、文化など多岐にわたる分野で良好な関係を築いています。今後も両国間の協力関係がさらに発展することが期待されます。

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