日本とセーシェルの関係

日本とセーシェルの関係

日本とセーシェルは、東アジアと東アフリカという地理的に離れた場所に位置していますが、友好的な関係を築いています。両国間の交流は、政治、経済、文化など多岐にわたります。

歴史

1976年6月29日、セーシェルはイギリスから平和的に独立しました。日本は同日にセーシェルを国家承認し、外交関係を樹立しました。当初、在ケニア日本国大使館がセーシェルを兼轄していましたが、2019年1月に在セーシェル日本国大使館が開設されました。一方、セーシェル側も、当初は在マレーシア大使館が日本を兼轄していましたが、2007年に在中国セーシェル大使館が日本の兼轄を開始し、2009年には東京に名誉総領事館が開設されました。

2011年の東日本大震災の際には、セーシェルのジェイムス・ミッシェル大統領から日本へのお見舞いのメッセージが送られました。

外交

地理的な距離から、両国間の接点は少ないものの、セーシェルはアフリカの中でも経済水準が高く、安定した民主主義、資本主義、自由主義を構築しています。法の支配や人権の尊重といった価値観も共有しており、良好な関係を維持しています。

また、日本はインド洋に位置する島嶼国で構成される「インド洋委員会」のオブザーバーとして、同組織との連携を強化しています。

日本要人のセーシェル訪問

これまでに内閣総理大臣や国務大臣のセーシェル訪問はありませんが、2015年には城内実外務副大臣が、2018年には佐藤正久外務副大臣がセーシェルを訪問し、経済協力や安全保障に関する議論を行いました。

セーシェル要人の訪日

2009年3月には、ジェイムス・ミッシェル大統領が訪日し、天皇との会見や首脳会談を行いました。また、2013年6月にもアフリカ開発会議のために訪日し、安倍晋三首相と首脳会談を行っています。

2018年12月には、ヴィンセント・メリトン副大統領兼外務大臣が訪日し、河野太郎外務大臣と会談を行いました。2019年8月には、ダニー・フォール大統領が訪日し、安倍晋三首相と会談を行い、西インド洋の航行の自由の重要性が確認されました。

経済関係

2019年の日本の対セーシェル貿易は、輸入が輸出を大幅に上回っています。これは、セーシェルの主要産業である漁業で獲れるマグロやエビが日本に多く輸出されているためです。一方、日本からは自動車などが輸出されています。

日本は、セーシェルの水産業支援に力を入れており、無償資金協力として、漁業施設の整備計画などを実施してきました。セーシェルは、アフリカの中でも一人当たりの所得が高い国ですが、小島嶼国特有の脆弱性を抱えているため、日本は引き続き支援を行っています。

文化交流

文化無償協力として、過去には日本からセーシェルに視聴覚機材や楽器などが供与されました。

2020年の東京オリンピック・パラリンピックでは、宮崎県綾町がセーシェル選手団のホストタウンとなり、スポーツ交流や教育交流が行われました。

外交使節

駐セーシェル日本大使
駐日セーシェル大使
フィリップ・ル・ガル（北京常駐、2008年 ‐ 2018年）
ビビアン・フォック・ターヴェ（北京常駐、2018年 ‐ 2023年）
アンヌ・ラフォルテューン（北京常駐、2023年 - ）

参考資料

セーシェル共和国（Republic of Seychelles）基礎データ　外務省

関連項目

日本の国際関係
セーシェルの国際関係
インド洋委員会

外部リンク

在セーシェル日本国大使館、同 （英語）

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