日本とナイジェリアの関係

日本とナイジェリアの関係

日本とナイジェリアの関係は、1960年10月のナイジェリア独立と同時に日本が国家承認したことに始まります。同年12月には日本が在ナイジェリア大使館を開設し、1964年7月にはナイジェリアが東京に大使館を開設しました。しかし、20世紀の間はナイジェリアの政治的混乱（クーデター、軍事政権、ビアフラ内戦など）により、両国関係は大きく進展しませんでした。21世紀に入ってから、両国間の交流は活発化しています。

歴史

20世紀

1960年10月：日本がナイジェリアを国家承認。
1960年12月：日本が在ナイジェリア大使館を開設。
1964年7月：ナイジェリアが東京に大使館を開設。
20世紀後半：ナイジェリアの政治的混乱により、両国関係は停滞。

21世紀

21世紀に入り、両国間の要人往来が活発になりました。2001年には森喜朗総理大臣（当時）がナイジェリアを訪問し、ナイジェリアからは2001年と2004年にオルシェグン・オバサンジョ大統領、2009年にグッドラック・ジョナサン大統領が日本を訪れています。これらの訪問は、いずれも経済関係の強化を目的としていました。また、現職大統領のムハンマド・ブハリも2019年に日本を訪問しています。

ナイジェリアは、アフリカ、特に西アフリカにおける指導的役割を自認しており、リベリアやシエラレオネの和平実現に尽力しました。アフリカ連合（AU）や西アフリカ諸国経済共同体（ECOWAS）を通じて、積極的な外交を展開しています。ECOWASの本部はナイジェリアの首都アブジャに所在します。ナイジェリアは、国連安全保障理事会の非常任理事国を5回務め、国連PKOにも積極的に貢献しています。アフリカのリーダー国として、G7諸国だけでなく新興国とも連携しています。

経済貿易関係

経済的な交流も活発になりつつあります。2020年のナイジェリアの対日輸出額は約733.25億円で、主な輸出品は原油、石油製品、ココア、カシューナッツなどです。一方、対日輸入額は約305.21億円で、主な輸入品は機械、車両、化学製品です。対ヨーロッパ諸国との貿易額に比べるとまだ小さいですが、アジア諸国の中ではインド、中国、韓国に次いで大きな貿易相手国です。2018年には、日本貿易振興機構がナイジェリアとの貿易関係を強化するために、30を超える日本のブランドを紹介しました。2019年には、横浜市で第7回アフリカ開発会議（TICAD）が開催され、その際に両国間のビジネスを円滑にするための協議会「Japan Nigeria Business Facilitation Council (JNBFC)」が設置されました。

人的交流

民間人の往来も活発で、法務省の在留外国人統計によると、2015年末時点で2,638人のナイジェリア人が日本に在留登録しています。ナイジェリアにルーツを持つ著名人としては、タレントのボビー・オロゴン、サッカー選手のピーター・ウタカが活躍しています。また、ナイジェリアと日本のハーフである関口メンディーはEXILEのメンバーとして、同じくナイジェリアと日本のハーフであるオコエ瑠偉はプロ野球選手として活躍しており、日本の文化面にも影響を与えています。

外交使節

駐ナイジェリア日本大使
駐日ナイジェリア大使

脚注

外務省のナイジェリア基礎データ

参考文献

島田秀平著『物語 ナイジェリアの歴史 「アフリカの巨人」の実像』中央公論新社（2019）

関連項目

日本の国際関係
駐日ナイジェリア大使館
在ナイジェリア日本大使館

外部リンク

在ナイジェリア日本国大使館
* 在ナイジェリア日本国大使館(英語)

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