日本とモルディブの関係

日本とモルディブの関係

日本とモルディブは、1967年に国交を樹立して以来、良好な関係を築いています。モルディブは1965年に独立を果たしており、日本との外交関係は比較的早い時期に開始されました。

歴史的背景

両国間の交流は、モルディブの要人による訪日を通じて深まってきました。1978年から2008年まで大統領を務めたマウムーン・アブドル・ガユーム氏は、1984年、1989年、1990年、2001年と4度にわたり日本を訪問しています。また、2013年に大統領に就任したアブドゥラ・ヤミーン氏も2014年に日本を訪れ、当時の安倍晋三首相と会談を行いました。2019年には、イブラヒム・モハメド・ソリ大統領が今上天皇の即位の礼に参列するため来日し、安倍首相との首脳会談も行われました。

外交面では、2007年に駐日モルディブ大使館が開設され、2016年1月には在モルディブ日本国大使館が開設されました。これにより、両国間の外交関係がさらに強化されました。

日本の政府開発援助（ODA）

1987年、モルディブは大規模な高潮に見舞われ、甚大な被害を受けました。この災害により、首都マレのインフラが麻痺し、経済にも大きな打撃を与えました。モルディブ政府は、この事態に対し日本政府に緊急援助と防災支援を要請。日本政府はこれに応え、政府開発援助（ODA）による沿岸防護プロジェクトを迅速に開始しました。このプロジェクトにより、2002年には首都マレを囲む全長6キロメートルの防波堤が完成しました。

2004年のスマトラ島沖地震による津波では、インド洋沿岸地域に甚大な被害が出ましたが、モルディブでは日本が建設を支援した防波堤が首都マレを津波から守り、一人の犠牲者も出しませんでした。このことは、日本のODAによる協力が、災害に対するモルディブの脆弱性を軽減する上で非常に重要であることを示しています。

東日本大震災への支援

2011年の東日本大震災発生時には、モルディブ政府と国民から温かい支援が寄せられました。モルディブ政府は、特産品であるツナ缶8万6400個を救援物資として提供しました。さらに、テレビやラジオを通じて支援キャンペーンが展開され、市民からは義援金約4,600万円とツナ缶約60万個が贈られました。この支援は、モルディブ国民一人あたり約2個のツナ缶を提供した計算になり、その献身的な姿勢が注目されました。集められたツナ缶は、缶切りなしで開けられるように加工され、日本に送られました。

外交使節

両国間には、それぞれ大使館が設置されており、外交関係を円滑に進めています。以下に主な大使を記載します。

駐モルディブ日本大使

歴代の大使については、在モルディブ日本国大使館のウェブサイト等で確認できます。

駐日モルディブ大使

アハメド・カリール（臨時代理大使、2006～2007年、大使館開設前より赴任）
アハメド・アディル（臨時代理大使、2007～2008年）
アブドゥル・ハミード・ザカリヤ（2008～2009年、信任状捧呈は3月11日）
アハメド・アディル（臨時代理大使、2009～2010年）
アハメド・カリール（臨時代理大使と同一人物、2009～2016年、信任状捧呈は2010年2月16日）
アダム・ハミッド（臨時代理大使、2016～2017年）
モハメド・フセイン・シャリーフ（2016～2017年、信任状捧呈は2017年4月14日）
アダム・ハミッド（臨時代理大使、2017～2018年）
イブラーヒム・ウェイス（2018～2022年、信任状捧呈は6月19日）
モハマド・アミートゥ・アハメド・マニック（臨時代理大使、2022年）
ハッサン・ソービル（2022年～、信任状捧呈は9月7日）

関連事項

在モルディブ日本国大使館
駐日モルディブ大使館
日本・モルディブ友好議員連盟
新藤義孝 - 会長
モルディブ・日本友好議員連盟
アフマド・ハールーン - 会長

外部リンク

在モルディブ日本国大使館
駐日モルディブ大使館
駐日モルディブ大使館 (@MDVinJapan) - X（旧Twitter）
＜帰国大使は語る＞インド洋の「真珠の首飾り」・モルディブ

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