日本へそ公園

日本へそ公園：日本のほぼ中心に位置する都市公園

兵庫県西脇市上比延町に位置する日本へそ公園は、その名の通り、日本列島のほぼ中心に位置する都市公園です。東経135度と北緯35度の交点、つまり日本の東西南北の中央付近に当たるこの地は、日本標準時の基準経線でもあります。

この場所が注目されるようになったのは、明治時代から2002年まで使用されていた日本測地系において、この交点が日本列島の幾何学的な中心に非常に近いとされたことに始まります。1923年には、この交点に標柱が建てられました。公園の近くには、「緯度橋」という名の橋が加古川に架かっています。

1983年、西脇市は、この地理的特徴を活かして地域を活性化しようと、「日本のへそ」をアピールする拠点として、既存の岡之山公園を拡張し、日本へそ公園と改称しました。

公園の整備はその後も進み、1984年には地元出身の芸術家、横尾忠則の作品を展示する岡之山美術館が開館。1993年にはにしわき経緯度地球科学館（テラ・ドーム）、1995年にはレストラン「レストハウス花屋敷」と大型科学遊具広場「宇宙っ子ランド」が相次いでオープンしました。

さらに、GPSによる測量に基づいて算出された、日本測地系とは異なる交点（WGS84座標系による）を示す「へそモニュメント」も1994年に設置されました。このモニュメントは、フランスのデザイナー、パトリック・ベルジェによるデザインとなっています。公園内には加古川線が通り、1985年には日本へそ公園駅が開業しています。

公園への入場は無料ですが、岡之山美術館やテラ・ドームなどの施設は有料です。2006年からは、西脇市と多可郡黒田庄町の新設合併を記念して「へその西脇・織物まつり」が開催され、2007年には日本へそ公園でもこの祭りが行われました。

日本へそ公園は、単なる公園にとどまらず、科学、芸術、そして地域文化を融合させた複合施設として、多くの観光客や地域住民に親しまれています。日本のへそというユニークなテーマを活かし、地域活性化の象徴として、これからも発展していくことでしょう。アクセスは、加古川線日本へそ公園駅下車すぐです。

日本のほぼ中心という地理的な特徴に加え、美術館や科学館といった文化施設、遊園地的な要素も備えている日本へそ公園は、子供から大人まで楽しめる魅力的なスポットです。日本のへそを訪れて、日本の地理の中心に位置する独特の雰囲気を体感してみてはいかがでしょうか。

関連情報

日本で海から一番遠い地点（長野県佐久市）：海岸までの最短距離は約115km
大潟村（秋田県）：北緯40度・東経140度の交点を含む
* 地球33番地（高知県高知市）：日本測地系による北緯33度33分33秒・東経133度33分33秒の交点

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