日本イノベーター大賞

日本イノベーター大賞

日本イノベーター大賞（にほんイノベーターたいしょう）は、日本の経済や社会に新たな活力を与えた個人を顕彰することを目的として、日経BP社によって創設された賞です。

概要

2002年に創設されたこの賞は、新しい産業やビジネスモデルの構築、将来の基盤となる新技術の開発、そして世界に通用する独自の価値創造を通じて、日本社会に顕著な貢献をした人物を対象としていました。その功績を通じて、現代の日本に活気をもたらした先駆者たちが毎年表彰されました。

沿革と終焉

2002年に第1回が開催されて以来、日本イノベーター大賞は毎年継続して実施されました。しかし、2019年1月に受賞者が発表され、同年2月に授賞式が開催された第17回をもって、その歴史に幕を閉じました。以降、新たな回の実施は行われていません。

賞の種類

本賞では、最高の栄誉である大賞を筆頭に、優秀賞や特別賞など、多岐にわたる賞が設けられました。また、特定の分野や時代背景に応じたユニークな賞も存在し、例えば日本の文化やコンテンツで世界に影響を与えた人物に贈られる「ジャパンクール賞」（第3回、第4回）や、社会貢献やソフトパワーに焦点を当てた「ソフトパワー賞」（第14回、第15回、第16回）、日経ビジネスの周年を記念した特別賞なども設立されました。これらの賞を通じて、様々な分野におけるイノベーションや貢献が広く認識されました。

歴代大賞受賞者

以下に、日本イノベーター大賞における歴代の大賞受賞者とその所属・肩書き（受賞当時）を列挙します。なお、各回において、大賞に加え、複数の個人や組織に優秀賞、特別賞などが贈られました。

第1回 (2002年): 鈴木敏夫（スタジオジブリ プロデューサー）
第2回 (2003年): 飯島澄男（NEC 特別主席研究員）、坂村健（東京大学 教授）
第3回 (2004年): 三木谷浩史（楽天 代表取締役社長）
第4回 (2005年): 伊賀章（ソニー 情報技術研究所長）
第5回 (2006年): 小菅正夫（旭山動物園 園長）
第6回 (2007年): 野尻知里（テルモハート 社長兼CEO）
第7回 (2008年): 枋迫篤昌（マイクロファイナンス インターナショナル コーポレーション 社長兼CEO）
第8回 (2009年): まつもとゆきひろ（Rubyアソシエーション 理事長）
第9回 (2010年): 川口淳一郎（宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所 宇宙航行システム研究系教授）
第10回 (2011年): 若林克彦（ハードロック工業 代表取締役社長）
第11回 (2012年): 東レ複合材料研究所（研究所所長: 北野彰彦）
第12回 (2013年): 森川亮（LINE 代表取締役社長）
第13回 (2014年): 藤野道格（ホンダ エアクラフト カンパニー 代表取締役社長）
第14回 (2015年): 齊藤元章（PEZY Computing 代表取締役社長）
第15回 (2016年): 市川和弘（セイコーエプソン ペーパーラボ事業推進プロジェクト部長）
第16回 (2017年): 山田進太郎（メルカリ 代表取締役会長兼CEO）
第17回 (2018年): 金井政明（良品計画 代表取締役会長兼執行役員）

この賞は、技術開発からビジネス、文化に至るまで、幅広い分野で日本の未来を切り拓いた多様なイノベーターたちに光を当て、その功績を称える重要な機会となりました。

関連項目

群馬イノベーションアワード

外部リンク

* 日本イノベーター大賞2017：日経ビジネスオンライン

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