日本コンテンツ審査センター

一般社団法人日本コンテンツ審査センター（JCRC）について

一般社団法人日本コンテンツ審査センター（Japan Contents Review Center、略称：JCRC）は、日本国内で販売・流通する映像ソフト（ビデオ、DVDなど）やコンピュータゲーム（特にアダルトゲーム）の倫理審査を専門に行う機関です。

沿革

JCRCは、以下の組織再編を経て現在に至ります。

2008年7月： 日本映像倫理審査機構（日映審）が任意団体として設立
2009年7月： 日映審が法人格を取得し、一般社団法人化
2010年12月： 日映審とコンテンツ・ソフト協同組合（CSA）のメディア倫理委員会（メディ倫）の審査業務が統合され、一般社団法人映像倫理機構（映像倫、ETHICS）として新たに発足。日映審は解散。
2011年7月： 一般社団法人審査センターを吸収合併
2016年1月： 東日本コンテンツ・ソフト、全日本コンテンツソフト倫理審査会と審査業務を統合し、一般社団法人日本コンテンツ審査センターに名称変更

審査基準

JCRCは、独自の倫理審査基準を設け、映像ソフトやゲームの内容が社会通念や公序良俗に反しないかを厳しくチェックしています。特に成人指定作品においては、性表現に関する詳細な基準が設けられています。

以下に、成人指定の性表現に関する審査基準の主な項目をまとめます。

性行為の描写： 男女の性器や性行為を直接描写するフルショットは、モザイクなどの技術的処理が必須
露出： 着衣であっても、過度な透視や腰部の露出がある場合は修正の対象
性器の描写： 性器の描写は原則として処理を行う
肛門に関する表現： 肛門に関する性表現も、原則として処理が必要
同性愛表現： 同性愛における性器愛撫の直接描写も処理の対象
倒錯的表現： サディズムやマゾヒズムなど、性倒錯・異常性愛の表現は、責め苦の累積効果が過度にならないよう配慮
排泄行為： 放尿、排泄、汚物などの描写は、簡潔な表現に留めることが求められる
ロリータ作品： 原則として審査の対象外
年少者の出演禁止： 成人指定作品への18歳未満の年少者の出演は禁止
近親相姦： 近親相姦を表現した作品は過度な表現をしない
獣姦： 獣姦を表現しない
アニメ・ゲーム： アニメーション（アダルトゲーム・アダルトアニメなど）における表現も、実写映像と同様の基準で審査

上記以外にも、社会規範や公序良俗への影響を考慮し、必要に応じて修正や規制が行われます。

関連団体

知的財産振興協会：知的財産の保護・活用を推進する団体
* 映像倫理機構：JCRCの前身である一般社団法人映像倫理機構

JCRCは、コンテンツの健全な発展と、青少年の保護を目的として、倫理的な観点から映像作品やゲームを審査する重要な役割を担っています。その審査基準は、社会の変化や倫理観の変遷に合わせて、常にアップデートされています。

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