日本国家公務員労働組合連合会

日本国家公務員労働組合連合会（国公労連）

日本国家公務員労働組合連合会、通称国公労連は、国家公務員や独立行政法人の職員を中心に構成される労働組合で、日本国内における公務労働者の権利擁護を目的としています。この組織は、1975年に結成され、現在では約67,000人の組合員が在籍しています。その略称は「国公労連」で、オブザーバー加盟も含めると、全国に15単組（オブザーバー加盟を含むと18）があります。国公労連は、全国労働組合総連合や公務労組連絡会に加盟しており、労働政策や教育の改善、職務環境の向上に貢献しています。

組織概要

国公労連が対象とするのは、主に国家公務員やさまざまな独立行政法人の職員です。組織は日本全国で行政機関や裁判所などに広がっており、その活動は国公労働者の広範な権益を保護することを目指しています。また、組合員数に関しては、最新の労働組合基礎調査（2013年度）でも示されたように、前年対比で減少傾向にあり、約7万2,000人と記録されています。ただし、オブザーバー加盟組織を含めると、組合員数は約89,900人に達します。国公労連は現在、自治労連や全教に次ぐ規模を誇っています。

各組合は、全医労（国立病院を対象）、国土交通労働組合、全労働（旧労働省）など、さまざまな分野から成り、これらを通じて各単一労働組合や約1,200の単位労働組合を運営しています。

組織が活動する職域は、1府7省およびその行政法人が含まれ、特に財務省や農林水産省が中心的な存在です。しかしながら、特殊法人に関しては国公連合への加盟は行っていません。また、国公労連の組合員の中には非常勤職員も一定数存在しており、全組合員の約4.7%を占めています。

歴史的背景

国公労連の起源を遡ると、1946年に形成された「全国官庁労働組合協議会（全官労）」にまでさかのぼります。この組織は、戦後の労働運動の流れに大きく寄与し、官公庁労働者の結集を図りましたが、1950年代には組織の分散化が進行し、複数の労働組合が誕生することとなります。その後、1956年に設立された日本国家公務員労働組合共闘会議が、国公労連の前身として位置づけられました。

国公労連としての結成は1975年に行われ、その際には、さまざまな組合の統合が進められました。結成当初、組合の数は約12万6,000人を記録し、16の組織が加盟。しかし、その後は様々な労働組合との合流や分裂を経て、今日の国公労連の立場が形成されていきます。

現在の運営と活動

現在、国公労連は、労働環境や職場の改善に向けた積極的な活動を展開しており、その一環として機関紙「国公労新聞」や機関誌『国公労調査時報』を発行し続けています。さらに、1991年以降は共済事業も行い、組合員の福利厚生に努めています。

特に近年では、東日本大震災後における給与引き下げ問題に対し、国公労連は政府と交渉を行い、組合員の権利を保護するために活動を続けています。組合の設立当初から続いているこのような行動は、国公労連の理念や価値観を示すものとして、高く評価されています。このように、国公労連は日本における公務員の権利や生活環境を守るために、長きにわたって重要な役割を担っているのです。

もう一度検索