日本工業倶楽部

一般社団法人日本工業倶楽部

一般社団法人日本工業倶楽部は、1917年（大正6年）に、当時の有力な実業家たちが「工業の発展のために力を合わせる」という共通の目標を掲げて設立した法人です。創立当初、初代会長には三菱合資会社の頭取であった豊川良平が、初代理事長には三井合名会社の理事長であった團琢磨が就任しました。

設立当初の活動

設立当初から、日本工業倶楽部は重要な経済問題や労働問題に関して、活発な調査活動を展開し、その結果を政府に提言することで、経済団体としての重要な役割を果たしてきました。特に第二次世界大戦後には、戦後の経済復興と発展の基礎を築く上で、非常に重要な役割を担いました。また、経済団体連合会（経団連）や日本経営者団体連盟（日経連）をはじめとする、主要な経済団体の設立と育成にも尽力しました。

戦後の活動

戦後は、これらの経済団体と事業が重複しないように配慮し、現在は主に財界人の交流の場としての役割を担っています。元経済産業省所管の社団法人であり、現在は公益[[法人]]として活動しています。

歴代理事長

歴代理事長については、詳細な情報が確認できませんでした。

日本工業倶楽部会館

日本工業倶楽部の創立後、すぐに会館の建設が計画され、1920年（大正9年）11月には、地上5階建て、鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造の壮麗な会館が、丸の内の旧伝奏屋敷跡に完成しました。この会館は、横河民輔が設計を担当し、ファサードは松井貴太郎、インテリアは橘教順と鷲巣昌が手がけました。

この会館は、日本における数少ない本格的なセセッション様式を代表する建築物であり、「雅にして堅」を旨としたデザインが特徴です。国賓を迎えることを想定して、正面玄関にはドーリア式オーダーのエントランス・ポーチが設けられ、正面階段も広くとられています。また、正面屋上には、小倉右一郎によって制作された二つの人像が設置され、戦前の日本経済の中心であった石炭（ハンマーを持つ男性）と紡績（糸巻きを持つ女性）を象徴しています。

日本工業倶楽部の事務局は、この会館に置かれ、戦後しばらくの間は、経団連、日経連、経済同友会も事務局を置いていました。1999年8月23日には、登録有形文化財として登録されましたが、老朽化のため、2003年3月には会館の南側部分を保存・再現した上で建て替えられ、現在は三菱信託銀行本店ビルとして利用されています。

まとめ

日本工業倶楽部は、日本の経済発展に深く関わってきた歴史ある法人であり、その活動は日本の経済史において重要な役割を果たしてきました。現在は、財界人の交流の場としての機能を果たし、公益[[法人]]として社会に貢献しています。

脚注

* 一般社団法人日本工業倶楽部

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