日比野丈夫

日比野丈夫 (ひびの たけお)

日比野丈夫は1914年3月4日、京都市に生まれた日本の著名な東洋学者であり歴史学者として知られています。長きにわたる学術活動を通じて、中国の歴史や地理に関する重要な研究を行い、専門領域で多くの成果を上げました。その功績は日本国内だけでなく、国際的にも評価されています。

学歴とキャリアの始まり

日比野は京都一中を経て、さらに三高に進学しました。1936年に京都帝国大学文学部史学科の東洋史専攻を卒業後、東方文化学院京都研究所での嘱託職をもって学術の道に入ります。1942年には東方文化研究所の副研究員となり、その後の数年間は中国に留学し、現地の遺跡調査を実施しました。この調査は、彼の研究における貴重な基礎となります。

京都大学での職業人生

1948年には京都大学人文科学研究所の研究員に就任し、その後も助手から教授へと昇進します。1959年には「居庸関」という共同研究により、日本学士院賞を受賞し、彼の名声が高まります。1962年には『漢代歴史地理研究』を発表し、文学博士の学位を取得します。さらに1969年には文部省在外研究員としてフランス・イギリスに出張します。1977年には大学を定年退官し、名誉教授の称号を得ました。その後も追手門学院大学及び大手前女子大学で教授や学長として活躍しました。

著作の数々

日比野は非常に多くの著書を著し、後世に多大な影響を与えました。代表作には『世界の歴史 別巻 年表』（1972年）、『中国の歴史 10 目で見る中国の歴史』（1975年）、『図説 中国の歴史4 華麗なる隋唐帝国』（1977年）などがあります。特に彼の著作は、中国の歴史を理解するための貴重な資料として重宝されており、現代の歴史研究にも多く引用されています。

共同研究及び編集

また、彼は多くの共編著にも関わり、特に『五台山』（1942年）、『蒙疆に於ける最近の考古学的発見』（1943年）、『世界史年表』（1973年）などが挙げられます。これらの作品は彼の研究だけでなく、他の研究者との協力による成果をも示しています。

終末と遺産

日比野丈夫は2007年7月2日に逝去し、その間の業績は日本の東洋学および歴史地理学に大きな影響を与え続けています。彼の貴重な経験と知識は、今後の学問の発展を支える基盤となっていくでしょう。

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