日清通商航海条約

日清通商航海条約

日清通商航海条約（にっしんつうしょうこうかいじょうやく）は、1896年7月21日に清国の北京で日本と清国の間に締結された重要な条約です。この条約は、日[[清戦争]]の結果である下関条約に基づいています。条約は、同年の10月20日に批准書の交換が行われ、10月28日に効力を発しました。日本の全権は林董、清国の全権は張蔭桓でした。

この条約により、日本は清国に対して領事裁判権、協定関税、最恵国待遇など、欧米と同等の特権を獲得しました。これが結果として、日本が中国市場に進出するための大きな足掛かりとなりました。また、辛亥革命により中華民国が成立しても、この条約はそのまま継続されました。

しかし、中国国内での反帝運動が高まるにつれ、この条約の改訂や廃棄が求められるようになりました。最終的に、1928年7月19日に中国政府は条約の廃棄を通告しました。その後も交渉が続き、1930年5月6日に日本政府は条約の改訂を承諾し、中国は関税の自主権を回復しました。

締結の背景

日清通商航海条約は、1894年に始まった日[[清戦争]]によって旧来の修好条規が無効となり、その後の下関条約に基づいて新たに結ばれました。この戦争における日本の勝利により、日清関係は変化し、以降は日本にとって有利な不平等[[条約]]が締結されることとなりました。

条約の内容

この条約は全29条から構成されており、その中には日本に対する貿易の待遇を欧米と同等にする条項（第9条）、また日本に領事裁判権を認める条項（第22条）などが含まれています。さらに、条約の改訂は批准書交換から10年後以降に提議でき、合意が成立しなければ自動的に10年間延長され、改訂できないという内容（第26条）も、日本にとって非常に有利な条件が設定されていました。

日清追加通商航海条約

1900年には義和団の乱が発生し、清国は列強に敗北しました。このため、北京議定書が締結され、これを基に1903年10月8日に日清追加通商航海条約（にっしん（りょうこくかん）ついかこうかいじょうやく）が締結されました。この条約は全13条から成り、日本人と清国人の共同経営事業や商標・著作権保護、清国の貨幣制度の統一などの内容が定められました。特に、日本の清国司法改革を支援し、その達成後に治外法権を撤廃する義務も盛り込まれました。

通商航海条約のその後

辛亥革命による国民の反発と、五・四運動を経て、中国国民が不平等[[条約]]破棄を求める声を上げる中で、1926年10月には北京政府が改訂を提案してきました。しかし1928年には南京国民政府がこの条約の破棄を通告しました。日本側はこれを拒否し続けましたが、その後の対立の悪化を懸念し、改訂交渉が進められました。1930年には日華関税協定が結ばれ、中国は関税の自主権を回復します。その後、日中戦争の進行とともに、汪兆銘政権が成立し、不平等[[条約]]の廃棄が進められ、1940年11月30日に日華基本条約が締結されて不平等[[条約]]は正式に破棄されました。

このように、日清通商航海条約は日本と清国の関係において歴史的に重要な役割を果たし、時代の流れとともにその内容と運命が変化していきました。

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