日産・エクサ

日産エクサ（EXA）

日産自動車がかつて製造したエクサ（EXA）は、クーペ型の小型乗用車として、多くの人々に愛されたモデルです。この車は、1982年から1990年の間に生産され、そのデザインや性能は特に評価されました。ここでは、エクサの歴史と特徴、受賞歴について詳しく解説します。

エクサの前身：パルサーエクサ（PULSAR EXA）

エクサの前身であるパルサーエクサは、1982年4月に登場しました。先代のパルサークーペからの流れを受け継ぎながらも、独自のスタイルを持つ2ドアノッチバッククーペとして設計されました。特徴的なのはリトラクタブル・ヘッドライトや角型のボディラインです。

特別仕様車も展開され、1983年にはターボ仕様のE15ETを搭載したモデルが追加されました。また、1985年には記念特別モデルとしてコンバーチブルも発売され、その人気を集めました。1986年にモデルチェンジが行われるまで、パルサーエクサは派生モデルとして多くの支持を受けました。

2代目エクサ（KN13型）の誕生

1986年10月には、独立したモデルとしてのエクサ（KN13型）が登場しました。開発テーマは「もっと自由で開放的な、そして楽しいクルマ」というもので、日産自動車は新しいパーソナル・スペシャルティクーペとしての位置付けを目指しました。北米市場では「パルサーNX」として展開され、特に若い世代に愛されました。

このモデルの魅力は、その革新的なエクステリアデザインです。日産デザインインターナショナル（NDI）によって設計されたデザインは、リトラクタブル・ヘッドライトの機能的な美しさと、高度な空力性能を両立させました。特に、Cd値がクーペ0.34、キャノピー0.33と非常に優れた空力特性を示しています。

インテリアとエンジン

エクサのインテリアデザインは神奈川県の日産テクニカルセンターで行われ、MID4-Iの影響を受けつつ、洗練されたデザインが特徴です。特に油圧計や電圧計などの装備が左右ハンドル車にも標準装備され、運転者の利便性を重視しています。

搭載されるエンジンは1.6LのCA16DE型が主だった日本市場向けのエンジンですが、海外向けには1.8L CA18DE型なども存在しました。エンジンの選択肢には様々なバリエーションがあり、使い手のニーズに応えています。

受賞歴と評価

エクサはそのデザインと性能から多くの賞を受賞しています。1987年、米国工業デザイン優秀賞やカナダ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、特に日本カー・オブ・ザ・イヤーでは1986-1987年度に選ばれるなど、その実力が広く認められました。また、輸送機器部門でのグッドデザイン賞も受賞しており、デザインの面でも高く評価されています。

終焉と後継車

1990年、パルサーのフルモデルチェンジに伴いエクサも販売を終了しました。エクサの販売は、モデル通算で1万712台であり、その名は2代で消滅しましたが、後にNXクーペとしてその系譜は継承されています。

まとめ

エクサは、日産の小型乗用車の歴史の中で重要な役割を果たしたモデルで、その魅力は今もなお多くの人々に愛されています。エクサの独自のデザインと性能は、今後のモデルにも影響を与え続けることでしょう。

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