日産・ラティオ

ラティオ（LATIO）

ラティオは日産自動車が展開したセダン型の小型乗用車であり、過去のティーダラティオを前身としています。このモデルは日産が提供する小型エントリーセダンとして、日本国内外で広く親しまれてきました。特に、利便性や経済性を重視し、現代のユーザーニーズに応えるデザインと技術が特徴です。

概要

ラティオは2004年にハッチバック型のティーダの派生モデルとして登場しました。このセダンは、従来の日産のサニーが持っていた市場を継承しつつも、新たなコンセプトで開発されています。特に、上質感と独自のデザインを重視した結果、サニーの後継とは考えられていません。

2012年にはフルモデルチェンジを実施し、名称をラティオに変更しました。この時点で、ティーダの販売が終了しているため、ラティオは単独モデルとして登場しました。この変更に伴い、クラスがCセグメントからフルBセグメントへと移行しました。

なお、ラティオは国内外での生産体制が整えており、日本市場向けはタイで生産され、最終的な品質検査が追浜工場で行われます。また、中国市場向けには東風汽車の工場で生産される他、アメリカ市場向けにはメキシコで製造されていました。

初代 ティーダラティオ SC11型

初代は2004年に登場し、独自のフロントグリルを採用していましたが、後にデザインがティーダと共通化されました。内装はティーダに似ていたものの、素材として木目調が採用されていました。プラットフォームには、ルノーと共同開発したBプラットフォームのロングホイールベース版が使用されています。エンジンについては1.5LのHR15DEエンジンと1.8LのMR18DEエンジンが搭載され、トランスミッションは多様な選択肢が揃えられていました。

2008年には教習車向けに特別なバリエーションも用意され、さらにOEM供給の契約があったものの、経済状況の影響でその契約は解消されました。

2代目 ラティオ N17型

2代目ラティオは2012年に発売され、特に新興国市場を意識したデザインが特徴的です。Vプラットフォームが採用され、搭載エンジンは市場向けに異なる設定がありました。日本車市場では、アイドリングストップ機能や軽量化に成功し、非常に優れた燃費性能を達成しました。

初回のラインナップは、先代の仕様を引き継ぎつつ新たなマーケティングを展開しましたが、日本国内市場における小型セダンの人気が低下しているため、販売は厳しい状況にありました。2016年には生産を終了し、その後は在庫のみの対応となりました。

車名の由来

「LATIO」という名前は英語の「Latitude」に由来し、行動の自由を表現しています。一方、初代の「ティーダ」という名前は、沖縄語の「てぃーだ」が由来となっています。これらの名称は、日常生活における快適さと自由の象徴を意図しているといえるでしょう。

まとめ

ラティオは日産の小型セダンとして、特に使い勝手と経済性にこだわったモデルです。多様な市場ニーズに応えるために展開され、その過程で多くの工夫が凝らされています。日本国内向けの販売は終了しましたが、その魅力は今でも多くの人々に記憶されています。

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