日産・B17

日産B17の概要

日産自動車によって2012年に登場したB17は、Cセグメントに位置するセダン型乗用車です。世界120か国以上で販売され、地域によって異なるモデル名で展開されています。例えば、日本や中国、タイでは「シルフィ」として知られ、北米では「セントラ」、オセアニアでは「パルサーセダン」、台湾では「スーパーセントラ」や「セントラエアロ」と呼ばれています。

発売の経緯

B17は2012年4月に北京モーターショーで発表され、同年7月には中国市場にてシルフィとして先行発売されました。続いて、タイ市場、北米市場、日本市場にも展開され、それぞれのニーズに応じて販売されました。このモデルの型式名は「B17」とされ、これはサニーやセントラのB系を継承したものとなっています。

生産拠点と生産形態

B17の生産は、中国、タイ、日本の3か所で行われています。特に広東省の東風汽車やタイの日産工場、横須賀市の日産追浜工場で製造されています。追浜工場でのモデルはすべて日本市場向けですが、部品の多くはタイや中国から輸入されています。この生産形態を通じて、追浜工場の稼働率を上げることと、日本の製造業を維持することが目指されています。

メカニズム

B17のパワートレインには、1.6L直列4気筒エンジンと新開発の1.8L直列4気筒エンジンの2種類が採用されています。エンジンはHR16DE型とMRA8DE型があり、それぞれCVTやマニュアルトランスミッションと組み合わされています。特にMRA8DE型は高出力化が図られ、燃焼効率も向上しています。また、全車が新開発のBプラットフォームを基にしており、軽量化や室内空間の拡大が実現されています。

デザインと特徴

B17のデザインには、ロサンゼルスオートショーで発表されたコンセプトカー「エリュール」の要素が取り入れられています。特に、LEDテールランプやフロントグリルのデザインが目を引きます。サイズは、先代モデルと比較して全長がわずかに延び、全幅は広がり、より安定感のあるプロポーションを実現しています。

セグメントと販売

B17は、セダンセグメントで年産約50万台の販売が計画されています。発売から2016年までに世界各国で販売され、多様なニーズに応えています。

シルフィとセントラ

日本市場では、シルフィとして知られるこのモデルは、先代のブルーバードの名前を外す形で登場しました。この変更により、ブルーバードの名は消え、日産のセダンラインナップに新たな風を吹き込んでいます。アメリカやカナダなどの北米市場では、B17が前モデルのセントラの後継車として販売されており、ここでも大きな支持を得ています。

現在の展開

B17は、台湾市場でスーパーセントラとしても販売され、全体的にシルフィと同様のメカニズムを持っていますが、グレードの構成は異なります。さらに、オセアニア市場ではパルサーセダンとしても知られ、多様な選択肢を提供しています。これにより、各地域の顧客の期待に応えるための多様性が保たれています。

以降もB17は、国内外での安定した販売を目指し、改良や改版を重ねて普及が図られることでしょう。

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