日産・NT450アトラス

NT450アトラスについて

NT450アトラスは、三菱ふそうトラック・バスによって製造され、日産自動車が販売していた小型および中型トラックです。車両型式はOEM供給元である三菱ふそうの方式を引き継いでいますが、日産内ではアトラス2t系として知られ、H44型としても知られています。

車両の概要と特徴

日産のアトラスシリーズの中で、NT450アトラスは最大積載量が2～4トンの4代目モデルで、従来のモデルから名称が変更されました。このモデルは、いすゞ・エルフの3代目（H42型）および4代目（H43型）から、三菱ふそう・キャンターへベース車両が移行され、外観には独自のエンブレムやデカールが施されています。特にフロントフェイスにおいては、右側のグリルに車名エンブレムが位置しています。

また、発売時には「PURE DRIVE」技術が導入されたエコカーで、各フロントドアの下にはこのエンブレムが装飾されていましたが、2016年に一部仕様変更により、これが廃止されました。

歴史の変遷

2012年11月8日に車種名を「NT450アトラス」と改め、2013年1月にフルモデルチェンジを発表しました。エンジンは3.0Lのディーゼルエンジン4P10型が採用され、低燃費と環境性能の両立を実現しています。トランスミッションには5速マニュアルに加え、トラックでは唯一のデュアルクラッチ方式を採用した6速の「デュオニック」が設定されています。このシステムにより、運転が容易になり、AT限定免許でも運転が可能です。

また、ハイブリッド車もラインナップされ、超薄型モーターとリチウムイオンバッテリーを搭載しており、発進時にはモーターのみで動作し、燃費向上を図っています。全車が低排出ガス車の認定を受けており、環境基準をクリアしています。

仕様の進化

2014年には、UDトラックスが8代目キャンターを基にしたカゼットが登場し、NT450アトラスは3つの姉妹車として位置付けられることとなります。2015年には一部改良が行われ、新たな最大積載量3トンの4WD車が導入されるとともに、運転席のアームレストが全車に標準装備されました。

2016年にも、アイドリングストップシステムが全車に拡大され、内装がブラックとシルバー基調にリニューアルされるなど、機能性が向上しました。さらに、2019年には排出ガス規制をクリアし、安全機能が強化されました。

最新情報

2021年にはOEM元であるキャンターのマイナーチェンジに伴い、NT450アトラスの販売が終了しますが、約3ヶ月後に新たにフルモデルチェンジされ、ベース車種がいすゞ・エルフに回帰し、車種名も「アトラス 2tクラス」へと変更されることになりました。

特装車シリーズ

特装車の架装メーカーも多岐にわたり、ドライバンや冷凍車など様々な形式が選ばれています。北村製作所や日本フルハーフ、河野ボデーなどの企業が関与しており、カスタマイズされたトラックのラインナップはニーズに応じて多様化しています。

NT450アトラスは、そのエコカー技術と運転のしやすさ、環境性能の向上に寄与する多くの特長を持つトラックとして、多くのユーザーに支持されてきました。

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