北村製作所

株式会社北村製作所について

株式会社北村製作所（きたむらせいさくしょ、英: Kitamura Manufacturing Co., Ltd.）は、新潟県新潟市江南区に本社を構える産業機械メーカーです。その事業内容は多岐にわたり、貨物自動車の車体（荷台や荷役昇降機）、特種用途自動車や特装車の架装、電気通信設備の局舎・収容箱、そして産業用洗浄装置の製造・販売を行っています。

歴史

創業は1936年（昭和11年）に遡り、自動車板金工場としてその歴史をスタートさせました。1945年（昭和20年）には株式会社化を果たし、その後1948年（昭和23年）には大型バスボディの製造を開始。このバスボディ製造は、同社の歴史において重要な位置を占めることとなります。1967年（昭和42年）には、アルミバンや保冷車、冷凍車などの貨物自動車車体の製造販売も開始し、事業の多角化を進めました。

1972年（昭和47年）には、産業用超音波洗浄装置の製造販売を開始し、さらに1984年（平成元年）には通信機器収容箱の製造販売を開始。1993年（平成5年）には、本社を現在地である両川工業団地に移転しました。かつて工場があった出来島地区には、1994年（平成6年）に商業施設「デッキィ401」が開業しました。2016年（平成28年）には関連会社であった株式会社北村開発を吸収合併しています。

バスボディ事業

北村製作所は、かつてバスの車体製造、いわゆるコーチビルダーとして広く知られていました。戦後の航空機産業からの転換組が次々とバスボディ市場に参入する中、同社は1948年に独自開発のモノコック構造バスボディで参入しました。地元新潟交通向けの製造を皮切りに、その頑丈さが評価され、東北地方の日本海側や信州、一部は北海道や関東の事業者にも採用されました。

当初はメーカーを問わず車体を架装していましたが、コーチビルダーの系列化が進むにつれて、いすゞ自動車製の車体への架装が中心となっていきます。新潟交通や神奈川中央交通といった大口顧客を抱えていたため、1960年代の中小コーチビルダーの淘汰を生き残りました。しかし、1980年代のスケルトン構造のバスボディ開発競争で後れを取り、1985年に市場投入するまでに顧客の多くを失いました。結果として、1988年度を最後に大型・中型バスボディの製造から撤退し、その後はいすゞの小型バスのみを製造していました。1995年（平成7年）には、いすゞバス製造（現：ジェイ・バス）に事業を譲渡し、バスボディ製造事業から完全に撤退しました。

なお、いすゞ自動車以外では、トヨタ自動車の小型バス「コースター」をベースにした観光バス向け車両「パノラマサルーン」を製造していました。キックアップルーフと後部座席天井に傾斜付きのガラス窓を備えた特徴的なデザインでしたが、1992年のモデルチェンジに伴い製造を終了しました。

現在の事業

バスボディ製造から撤退した現在では、アルミバンやボトルカーなどのトラックボディの架装を主力事業としています。また、電気通信設備の局舎や収容箱、産業用洗浄装置の製造販売も継続しています。

関連施設

かつて工場があった出来島地区には、商業施設「デッキィ401」が建設されました。この施設は、2016年2月29日まで関連会社である株式会社北村開発が管理運営を行っていましたが、同年3月1日以降は北村製作所が直接管理運営を行っています。

外部リンク

* 株式会社北村製作所

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