日産・VK56VD

日産・VK56VDエンジンの概要

日産・VK56VDエンジンは、日産自動車によって設計されたV型8気筒エンジンであり、その排気量は5,552ccです。このエンジンは2010年3月18日に初めてインフィニティのM56モデルに搭載され、排気量4.5リットルのVK45DE型エンジンの後継として北米市場に登場しました。

VK56VDエンジンは、その排気量がVK45DE型に対して1.1リットル増加し、出力とトルクの性能が格段に向上しました。特に注目すべきは、日産が採用している可変バルブ機構VVEL（Variable Valve Event and Lift）がこのモデルにも搭載されている点です。これにより、エンジンの効率が大幅に改善され、出力を最大限に引き出しながら燃費性能も向上しています。また、このモデルは直噴技術（Direct Injection Gasoline; DIG）も取り入れられており、燃料の効率的な燃焼が実現されています。

このVK56VDエンジンは、2010年4月に中東市場向けに発売された日産のパトロールやその姉妹車、そして2010年初夏に北米でリリースされるインフィニティ・QX56にも搭載されました。ただし、QX56に搭載された場合、出力とトルクはM56のものよりは低く設定されています。また、QX56はVK56DE型エンジンを使用しており、パトロールには先代モデルであった直列6気筒のTB45E型およびTB48DE型エンジンが搭載されています。

VK56VDエンジンの特徴的な点の一つは、日産ブランドで名付けられたパトロール車両の後部に装着される「VVEL DIG」と表記された青いプレートです。これはこの車両が環境に配慮した設計であることを示しています。なお、このプレートは前期型のモデルにのみ装着されています。

搭載車両

日産・VK56VDエンジンは、以下の車両に搭載されています：

• - インフィニティ・M56（Y51型）
• - 日産・パトロール（Y62型）
• - インフィニティ・QX80（2代目）
• - 日産・タイタン/タイタンXD（2代目A61型）

このエンジンは、パフォーマンスと環境性能を両立させた設計で、特にアメリカや中東市場で支持されています。今後も日産の技術が進化し、さらに優れたエンジンが登場することが期待されます。

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