日置村 (鳥取県)

日置村の歴史と経緯

日置村（ひおきそん）は、かつて鳥取県気高郡に存在した自治体で、1896年（明治29年）3月31日までは気多郡に属していました。現在の鳥取市にあたる地域に位置し、日置川の上流・中流域に広がっていました。かつては、鳥取藩領の気多郡日置奥郷に属する早牛村、山根村、河原村、小畑村がこの地域にありました。

村の概要と合併の背景

1952年（昭和27年）、鳥取県知事は町村規模の合理化を図るための提案を行い、気高郡町村合併促進審議会は日置村を含む（旧）青谷町や周辺の村との合併をすすめました。この審議会においては、日置村と勝部村の2つの谷が青谷を中心にして経済生活が行われており、地理的にも合併が望ましいとされました。

その結果、合併協議会が発足しましたが、日置村は参加せず、1953年の7月1日に残りの4村（青谷町・日置谷村・中郷村・勝部村）が合併して新しい青谷町が誕生しました。さらに同年の10月1日には町村合併促進法が施行され、各種手続きを簡略化し国が財政的支援をする体制が整えられました。これにより1955年（昭和30年）3月31日に日置村は青谷町に編入され、山西地区の5つの村が一体となることになりました。

日置村の沿革

日置村の歴史を振り返ると、1881年（明治14年）9月には鳥取県が再設置され、1883年（明治16年）には気多郡第五連合戸長役場が早牛村に設けられました。1889年（明治22年）には町村制が施行され、この地域の早牛村、山根村、河原村、小畑村が合併し、気多郡の日置村として発足しました。この際、旧村名を大字として継承し、役場が早牛村に置かれましたが、のちに山根村に移転しました。

1896年（明治29年）には、郡制の導入により気高郡として再編され、ここで日置村は気高郡に移りました。そして1915年（大正4年）には大字名から「村」の表記が削除され、日置村大字が改称される動きがありました。

合併の流れにおいて、1955年に日置村は青谷町に編入され、ついに村としての歴史を閉じることとなりました。

行政と教育

日置村の行政は戸長によって運営され、早牛村外の7つの村の連合戸長役場が設置されました。最初の戸長は房安喜八、次いで岡村信愛が務めました。管轄区域には早牛村、山根村、河原村、小畑村の他、蔵内村、大坪村、奥崎村、養郷村も含まれていました。

教育面では、日置村立日置小学校が設立され、後に鳥取市立日置小学校となりましたが、2007年に閉校しました。また、中郷村外の3つの村の学校組合によって中郷村の地域に山西中学校が設立されましたが、1年後には地域的な問題から閉校しました。合併後には山西第二中学校が青谷町に所在し、1958年に新たに設立された青谷中学校と統合されました。

以上が日置村の概要とその歴史的変遷です。この地域は多くの村から成り立ち、いくつもの変遷を経た結果、今日の青谷町となりました。

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