日韓大陸棚協定

日韓大陸棚協定

日韓大陸棚協定は、1974年1月30日に日本と韓国の間で署名された条約で、正式には「日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚の北部の境画定に関する協定」と「日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚の南部の共同開発に関する協定」となります。この協定は1978年6月22日に発効した他、それぞれの協定には一部特有の規定があります。

協定の内容

北部協定

北部協定では、北緯33度から36度にかけて両国の大陸棚の境界が画定されており、対馬海峡を挟んでほぼ中間線で定義されています。この境界線は、両国の領海基線に対しほぼ中間に位置するため、海域利用において大きな意義を持っています。

南部協定

南部協定は、石油や天然ガスなどの資源開発に焦点を当てており、境界画定を一時的に保留する形で締結されています。この協定も1980年に発効し、2028年までの50年間の最低効力期間が設定されているのが特徴です。具体的には、南部協定の第31条第3項により、2025年6月22日をもっていずれかの国は協定を一方的に終了できる権利を持つことになります。

この協定の締結背景には、1972年に韓国が日韓中間線を超えて行った鉱区設定が挙げられます。この行動を契機に、双方の資源開発に向けた協議が始まり、最終的には共同開発区域として合意されました。共同開発区域（JDZ）は、日韓中間線以南に設定され、韓国と中国の大陸棚自然延長論との間での対立を乗り越える妥協の産物です。

問題点

しかし、日韓大陸棚協定に対しては中国が反発しています。中国は自国の排他的経済水域（EEZ）であると主張し、九州西方海域に関して対立が続いています。韓国側はこの海域を自国のEEZと見なしており、2012年には国連大陸棚限界委員会に対して沖縄トラフまでの大陸棚延伸を申請しました。

この事案は、日本の鳥島や男女群島との関係においても複雑さを増しており、EEZに関する最終決定は日本との協議や同意が不可欠です。韓国の提案が自由に行われる一方で、日本との間の調整は今後の課題となっています。

結論

日韓大陸棚協定は、両国の経済発展や資源管理において重要な役割を果たしていますが、地域の地政学的な複雑さによって、依然として解決すべき課題が残っています。これにより、日韓の関係が今後どのように発展するか注目されます。

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