旧外川家住宅

旧外川家住宅

旧外川家住宅は、山梨県富士吉田市上吉田に位置し、北口本宮冨士浅間神社の門前に建つ、江戸時代中期の貴重な住宅建築です。この建物は、かつて富士講の御師（おし）を務めた外川家の住居であり、その歴史的、文化的な価値から、国の重要文化財に指定されています。また、世界遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産としても登録されており、富士山信仰の歴史を語る上で欠かせない存在です。

概要

江戸時代、富士山の北口（現在の富士吉田市）には、86軒もの御師住宅が軒を連ねていました。その中で、外川家は長きにわたりこの住宅を拠点に御師を営んでいました。御師とは、富士山への参拝者を導き、世話をする役割を担った人々です。旧外川家住宅は、単なる住居としてだけでなく、参拝者のための宿坊、そして祈祷を行う御神前を備えた施設として機能していました。参拝者に宿泊場所を提供し、登山の案内や準備を行い、御神前では祈祷を執り行うなど、参詣者と神仏との仲立ちをしていたのです。

歴史

旧外川家住宅の主屋は、1768年（明和5年）に御師の外川家によって建てられました。その後、幕末には裏座敷が増築され、その姿が現在まで残っています。平成時代に至るまで実際に使用されていましたが、外川家が断絶したため、その歴史的価値が見直されることとなりました。保存状態が良好であったことから、富士吉田市がこの住宅を買い取り、一般公開を開始しました。2011年（平成23年）6月には、その歴史的価値が認められ、国の重要文化財に指定されました。さらに、2013年（平成25年）6月には、富士山が世界文化遺産に登録され、旧外川家住宅もその構成資産として認定され、世界的な文化遺産の一部となりました。

利用情報

旧外川家住宅は、一般公開されており、その歴史的な建物を見学することができます。

開館時間：午前9時30分～午後5時00分（入館は午後4時30分まで）
休館日：火曜日（祝日を除く）、祝日の翌日（日曜・祝日を除く）、年末年始
駐車場：大型車用の駐車場も完備
所在地：山梨県富士吉田市上吉田3-14-8

交通アクセス

自動車：
中央自動車道河口湖インターチェンジから約5分
東富士五湖道路山中湖インターチェンジから約15分
鉄道：富士山麓電気鉄道富士急行線富士山駅から徒歩約5分
バス：富士急行線富士山駅から富士急バスに乗り、「北稜高校入口」バス停で下車、徒歩約1分

関連情報

関連項目

小佐野家住宅（山梨県富士吉田市）
上文司家住宅（山梨県富士吉田市）
原家住宅（山梨県富士吉田市）

外部リンク

* 富士吉田市公式サイトの旧外川家住宅のページへのリンクを記載してください'>旧外川家住宅（富士吉田市公式サイト）

旧外川家住宅は、富士山信仰の歴史と、御師の生活を今に伝える貴重な文化遺産です。富士吉田市を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

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