旧山中家住宅

旧山中家住宅について

旧山中家住宅（きゅうやまなかけじゅうたく）は、愛媛県上浮穴郡久万高原町上黒岩に位置する重要な歴史的建物です。この住宅は、国の重要文化財に指定されており、その価値は広く認識されています。

歴史的背景

この住宅は元々、宇摩郡別子山村（現在の新居浜市）に所在していましたが、昭和50年（1975年）に移築されました。移築の背景には、「愛媛県立岩陰文化の里」整備事業があり、このプロジェクトの一環として旧・別子山村から引き取られたのです。この建物は、江戸時代中期に当たる18世紀中頃から後半にかけて建てられたと考えられています。

住宅の構造は、屋根が入母屋造りで茅葺きのため、伝統的な日本の建築様式を反映しています。外壁は板張りになっており、地域の自然と調和した温かみのある雰囲気を作り出しています。

間取りと特徴

旧山中家住宅の部屋は大きく三つのセクションに分かれています。正面から見ると、右側には「ざしき」、中央には「おもて」、左側には「ちゃのま」と呼ばれる部屋が存在します。「ちゃのま」の奥には、「おく」と呼ばれる小さな部屋があります。これに加え、「ざしき」と「おもて」の前には縁が設けられており、それにより訪れる人に心地よい空間を提供しています。更に、「ちゃのま」の左側には小さな「どま」が設けられており、このような直線的な部屋の配置は四国地方の山間部にしばしば見られる典型的な形式となっています。

この建物は、昭和45年（1970年）に国の重要文化財に指定されており、その後も多くの人々に保存と活用が図られています。

構造詳細

• - 桁行：14.752メートル（約7間）
• - 梁間：7.009メートル（約3間半）
• - 棟高：7.733メートル
• - 床面積：99.537平方メートル

利用情報

旧山中家住宅は観光名所として開放されており、訪れる際の情報は以下の通りです。

• - 所在地：愛媛県上浮穴郡久万高原町上黒岩1032
• - 開館時間：9:00 - 17:00
• - 閉館日：毎週月曜日、12月1日から3月31日まで
• - 入場料：無料

アクセス

この住宅へのアクセス手段は、車が便利です。松山自動車道松山ICから国道33号を高知方面へ向かい、およそ60分ほどで到着します。また、駐車場も完備されていますので、ドライブがてらの訪問にも適しています。

旧山中家住宅は、その歴史的価値と美しさから、地域の文化を理解するための貴重な資源とされています。訪問の際は、その深い歴史と美しい建築をぜひ堪能してみてください。

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