早瀬大橋

早瀬大橋の概要

早瀬大橋（はやせおおはし）は、広島県江田島市の東能美島と呉市の倉[[橋島]]を結び、国道487号に位置する道路橋です。この橋は1973年に完成し、当時の全建賞道路部門を受賞しました。その重要性は、呉市の音戸町と江田島市の大柿町を結ぶ唯一の橋であり、江田島市と本土をつなぐ交通路として位置付けられています。

歴史背景

江田島住民の強い要望によって始まったこのプロジェクトは、1961年に呉市と倉[[橋島]]が音戸大橋で結ばれたことがきっかけです。その後、江田島の人々は「早瀬瀬戸にも橋を」と声を上げ、1963年には「10円募金運動」が立ち上がりました。この募金活動は広く支持され、最終的には約300万円が集まりました。この橋の建設には、海上自衛隊の教育機関が存在していたことが関係しており、新しい橋の建設により、海自の施設と陸上とのアクセスが向上することが期待されていました。

県は住民の要望に寄り添い、国庫補助を受ける形で1967年から建設に取りかかり、早瀬大橋はついに完成を迎えることとなります。

構造と特徴

早瀬大橋は、全長623.5メートル、最大支間長222メートルを誇るトラス橋です。歩道と車道を合わせた幅員は8.5メートルで、歩道の幅は3メートル、車道の幅は5.5メートルです。さらに、航路における制限高さは36メートルに設定され、ここを行き交う船は、漁船や大型船舶に加えて海自呉基地の艦艇も含まれています。このため、橋は大きな航路スペースを確保する必要があり、大きなトラス構造を採用することになりました。これは、日本国内でも有数の長大トラス橋となり、天門橋や境水道大橋に次ぐ全国で3番目の事例にあたります。

施工方法においては、幾つかの工夫が施されています。特に、上部工の架設には「大ブロック架設工法」が採用されました。初めは張り出し架設を考えていましたが、季節風の影響を懸念し、台船とフローティングクレーンを用いて安全な施工が行われました。また、橋脚基礎に使用されるニューマチックケーソンの設置に関しても工夫がなされ、一部では海底の硬い岩盤に掘削せずに基礎を築くという独自の方法が用いられました。

まとめ

早瀬大橋は、地域住民の強い期待に応えた交通インフラであり、江田島と本土を結ぶ重要な役割を果たしています。その建設には技術的工夫が散りばめられ、橋の美しさと機能性を兼ね備えた設計が施されています。さらに、この橋は広島県における重要な名所として、多くの人々に利用され続けています。

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