早産

早産とは

早産とは、妊娠22週から36週6日までに出産することを指します。この時期の出産は、正常な出産時期である37週以上と比べて、さまざまなリスクが伴うため、注意が必要です。早産は出産全体の約5％に見られ、妊婦や胎児に対してさまざまな影響を与える可能性があります。

早産児とは

出産時に、胎児が妊娠22週以上であるにもかかわらず、早産で生まれた場合、その児は早産児と呼ばれます。かつては「未熟児」という言葉が使われていましたが、これは早産児だけでなく、出生体重が2500g未満の児も含むため、混同を避けるために現在は使われないことが一般的です。早産児は出生後の発育や健康に影響を及ぼす場合が多いため、医療的ケアが求められます。

早産の原因

早産を引き起こす可能性のある要因は多岐にわたります。主には、以下のような要因が挙げられます。

• - 妊娠中の異常: 絨毛膜羊膜炎、前期破水、妊娠高血圧症候群、前置胎盤などがあります。
• - 多胎妊娠: 双子や三つ子以上の妊娠は、早産のリスクを高めるとされています。
• - 羊水過多症: 羊水が過剰に蓄積する状態も早産の原因になりうる。
• - 内科・婦人科的な合併症: 妊娠中の母体の健康状態、特に腎疾患や心疾患、子宮筋腫なども早産のリスク要因です。
• - 社会的要因: 喫煙、ストレス、過度な労働などが早産を引き起こすことがあります。

早産の分類

早産には主に以下の2つのタイプがあります。
1. 切迫早産: 早産の危険性が高いと考えられる状態で、妊婦が規則的な子宮収縮や性器からの出血を自覚した場合に該当します。
2. 進行早産: 規則正しい陣痛が始まり、頸管が全開大している状態です。

早産の治療

早産の治療方法は状況によって異なります。切迫早産の際は、安静にし子宮収縮抑制薬（例: 塩酸リトドリン、マグネシウム）を投与し、様子を見ます。その間に妊娠期間をできるだけ延長させ、胎児の発育を図ることが重要です。

進行早産の場合は、自然な分娩と同様の処置が行われることが一般的で、特に破水の有無によって対応が変わります。破水した際には、子宮内感染や胎児ジストレスがないか確認し、必要に応じて帝王切開が選択されることもあります。

まとめ

早産はさまざまなリスク要因があり、妊婦や胎児に影響を与える可能性があるため、適切な医療ケアが求められます。妊婦が早産の兆候を感じた場合は、すぐに医療機関を受診することが重要です。早産のリスクを充分に理解し、必要な措置を講じながら、安全な出産を目指すことが大切です。

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