早田秀治

早田秀治：地方競馬を駆け抜けた名手

早田秀治氏は、1960年1月5日生まれの地方競馬騎手である。東京都騎手会に所属し、大井競馬場を主な舞台に活躍した。2022年3月31日をもって騎手を引退した。

早田氏は、1976年11月6日、船橋競馬場で騎手デビューを果たした。デビュー前には、所属厩舎の調教師と養子縁組を行い、武井姓を使用していた。その後、大井競馬場の高岩隆厩舎に移籍し、養子縁組を解消、元の早田姓に戻している。

その騎手人生は華々しいものであった。数々の名馬とのコンビで、数多くの勝利を収めた。特に、中央競馬との交流競走において顕著な活躍を見せ、1991年にはオールカマーをジョージモナークで制し、中央競馬初騎乗で初勝利、そして初重賞勝利という快挙を達成した。

早田氏が騎乗した馬には、数々の重賞競走を制した名馬が名を連ねる。カツラギセンプー、スズユウ、ミルトツプ、チヤンピオンスター、スタードール、ダイコウガルダン、ケイワンハート、ジョージモナーク、トチノミネフジ、ヒカリルーファス、そしてオリオンザサンクスなど、錚々たるメンバーである。これらの競走馬とのコンビで、アラブダービー、東京ダービー、桜花賞、黒潮盃、ダービーグランプリ、東京大賞典、川崎記念、東京記念、東京プリンセス賞など、数々のビッグタイトルを獲得している。

2013年11月27日には、大井競馬場で行われた第7競走でビービーモリガンに騎乗し優勝。地方競馬通算1000勝という偉業を達成した。これは、地方競馬の歴史に名を刻む大きな成果である。14頭立てのレースで9番人気という下馬評を覆す勝利は、彼の類まれな騎乗技術と勝負勘の高さを示している。

地方競馬における通算成績は、10133戦999勝、2着1037回、3着1023回という素晴らしい記録を残した（2013年11月1日現在）。勝率9.9％、連対率20.1％という数字からも、その安定感の高さが伺える。中央競馬にも参戦し、11戦2勝、2着1回、3着2回という成績を残している。

早田氏の活躍は、地方競馬界に大きな刺激を与え、多くのファンを魅了した。その卓越した技術と、数々の名馬との絆は、競馬史に深く刻まれるであろう。彼の息子である早田功駿氏も大井競馬場の騎手として活躍しており、まさに競馬一家と言える。早田秀治氏の引退は、地方競馬界にとって大きな損失であると同時に、一つの時代の終わりを象徴する出来事と言えるだろう。地方競馬ファンにとって、彼の騎乗姿は忘れがたい記憶として残るだろう。

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