東京プリンセス賞

東京プリンセス賞：南関東牝馬クラシックを彩る競走

東京プリンセス賞は、東京都大井競馬場で開催される地方競馬（南関東公営競馬）の重賞競走です。格付けはSIに分類され、南関東牝馬クラシック路線における重要な一戦として知られています。2023年までは農林水産大臣賞典が冠せられていましたが、2024年からは名称が変更されました。

南関東牝馬三冠への道

この競走は、南関東牝馬クラシックの第2冠に位置づけられています。第1冠である桜花賞（浦和競馬場）の上位3着入線馬には、東京プリンセス賞への優先出走権が与えられます。さらに、東京プリンセス賞の上位2着馬には、続く第3冠である関東オークス（川崎競馬場）への優先出走権が与えられるため、3つのレースが密接に関連しています。

距離は、大井競馬場のスタンド改修工事の影響で16回と17回は1790mで行われたものの、通常は1800mのダートコースで行われます。南関東のクラシック競走は、牡馬路線（羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービー）が全て大井競馬場で開催されるのに対し、牝馬路線は開催地がそれぞれ異なることが特徴的です。そのため、3冠制覇は非常に難しいとされていましたが、2006年にチャームアスリープが史上初の南関東牝馬三冠を達成しています。

競走条件と賞金

東京プリンセス賞は、3歳牝馬で南関東所属のサラブレッドに限定されています。負担重量は定量で54kg(南半球産馬は2kg減)。

賞金は、1着2000万円、2着700万円、3着400万円、4着200万円、5着100万円、着外手当20万円と、地方競馬の重賞競走としてふさわしい高額賞金が設定されています。

副賞として、特別区競馬組合管理者賞と東京都馬主会理事長賞が贈られます。

歴史と記録

東京プリンセス賞は1987年に創設されました。当初は4歳牝馬（現3歳）限定の競走でしたが、2001年の馬齢表示の変更に伴い、3歳牝馬に条件が変更されました。

1995年には南関東グレード制導入によりG1に格付けされ、2007年に南関東SIに変更されました。2010年にはGRANDAME-JAPAN・3歳シーズンに指定されています。

歴史の中では、多くの名馬が誕生し、数々のドラマが生まれました。的場文男騎手による史上初の連覇（2002年）、足立勝久調教師の史上初の連覇（2004年）、佐藤賢二騎手と調教師の同時制覇（2006年）、今野忠成騎手の史上2人目の連覇（2013年）、川島正行調教師の史上初の3連覇（2013年）など、数々の記録が刻まれています。

未来への展望

東京プリンセス賞は、これからも南関東競馬を代表する競走として、多くの競走馬と関係者にとって特別な舞台であり続けるでしょう。新たな名馬の誕生と、感動的なレース展開に期待が高まります。

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