旭川電気軌道東旭川線

東旭川線（ひがしあさひかわせん）

東旭川線は、旭川電気軌道がその東川線と共に運営していた旅客専用の鉄道路線です。1929年に開通し、1973年に廃止されるまで多くの人々に利用されました。この路線は、旭川市とその近隣の地域において便利な交通手段として機能していました。

路線データ

廃止時のデータによると、軌間は1067mmであり、全線が直流600Vで電化されています。この路線は複線区間がなく、愛宕駅において列車の交換が可能でした。また、変電所は旭川追分に設置されており、整流器には水銀整流器式が使用されていました。車庫も同じく旭川追分にありました。

開通から廃止までの歴史

この線の歴史は、1929年12月30日に始まります。この日、旭川追分から東旭川市街（現：二丁目）までの区間が開通しました。さらに翌年の1930年12月26日には、東旭川市街から旭山公園までの区間が新たに開通し、路線が完成しました。その後、多くの地域住民に利用され、旭山公園へのアクセスとしても人気を博しました。

しかし、長きにわたる運行を経て、1973年1月1日をもって廃止が決定されました。この運行終了は地域住民にとって大きな影響を与え、多くの思い出とともに歴史の一部となりました。

運行形態と利用状況

運行形態は非常に興味深く、旭川追分から龍谷学園前付近、さらには終点の旭山公園付近まで専用軌道がありました。中間部分は併用軌道で、道路と並行して走行する区間が存在しました。特に、専用軌道と道路の中央を走る路面電車のような区間は、利用者にとって新鮮な体験です。使用されていた車両は郊外電車形の高床式であり、停留場や駅にはプラットホームが整備されていました。

始発は旭川追分駅から6:30に出発し、最終電車は21:30でした。通勤ラッシュ時には30分間隔で運行され、愛宕駅で列車の交換が行われましたが、閑散時には1時間おきの運行になったこともありました。旭川追分駅からは東川線への乗り入れがあり、旭川四条駅まで直通運転されていました。

駅一覧

東旭川線にはいくつかの駅が存在しましたが、廃止に際していくつかの駅は早期に閉鎖されました。主な駅は次の通りです：

• - 旭川追分駅
• - 南端通駅（廃止）
• - 龍谷学園前駅
• - 南中通駅（廃止）
• - 墓地前駅
• - 西一条駅（廃止）
• - 愛宕駅
• - 永山通駅（廃止）
• - 一丁目駅
• - 二丁目駅
• - 徳巌寺前駅（廃止）
• - 役場前駅
• - 東番外地駅（廃止）
• - 四丁目駅
• - 豊田駅（*廃止）
• - 五丁目駅
• - 六丁目駅
• - 旭山公園駅

接続路線

旭川追分駅では、旭川電気軌道の東川線と接続しており、利便性を高めていました。東旭川線の廃止は、地域交通にとって大きな転機となり、その後の交通網には影響を及ぼしました。

まとめ

東旭川線は、地域住民にとって重要な交通手段であり、歴史の中で多くの思い出を持つ路線でした。ただの交通手段ではなく、地域と人々を結ぶ重要な役割を果たしていました。廃止後もその存在は多くの人の心に残っています。

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