昆陽郡

昆陽郡の概要

昆陽郡（コニャンぐん、韓国語で곤양군）は、現在の韓国、慶尚南道泗川市の西部に位置しています。具体的には、昆明面、昆陽面、西浦面の3つの面と、河東郡の南端にある辰橋面、金星面、金南面にわたる地域です。この土地は、古くからの歴史を持つ重要な場所として知られています。

由来と古代の歴史

昆陽郡の名前は、古代にさかのぼることができます。その初期の記録によると、当地域は「昆彌」として知られており、また「鉄城・昆山」とも呼ばれていました。三韓時代においては、ここは軍彌国として存在し、伽耶連盟の一員として浦上八国の一角を成し、狗邪韓国に抵抗していました。

三国時代から中世まで

三国時代の頃、昆陽は浦村県に属し、新羅時代には河邑県が成立しました。河邑県の治所は、現代の河東郡辰橋面にあたると考えられています。さらに、金星と金南面には省良県が存在しており、これらの県は河東郡に属していました。

1018年には、昆明県へと改名され、晋州の属県となります。1419年には南海県と合併し、昆南郡として知られるようになりました。その後、1437年には南海県と再度分割され、晋州の金良部曲を編入して昆陽となります。

1895年、二十三府制による行政区画の再編が行われ、昆陽郡は晋州府の管轄下に入ります。翌年には慶尚南道に編入されましたが、日本による統治時代の1914年には、河東郡と泗川郡に分割する行政統廃合が行われました。

主な人物

この地域の出身者の中には、著名な歴史的人物がいます。その一人が鄭起龍（1562年生まれ）で、昆陽県仲坪（現・河東郡金南面仲坪里）で生まれました。彼は1622年に三軍統制使として統営の陣中で殉職しました。

昆陽の名を持つ地名

興味深いことに、中国にも「昆陽」という地名がいくつか存在しています。例えば、後漢時代には光武帝と王莽の間で昆陽の戦いが起こり、これは現在の河南省にあたる昆陽城で行われました。さらに、雲南省昆明市の晋寧県にある昆陽鎮は、鄭和の出生地としても知られています。また、昆陽県が属する昆明市も昆陽の歴史的名称に由来しており、名の上での偶然の一致が見受けられます。

これらの歴史的背景は、昆陽郡が地域的に重要な役割を果たしてきたことを示しています。歴史を振り返ることで、この地の持つ文化的な深さや多様性を理解することができます。

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