昇り竜 鉄火肌

昇り竜 鉄火肌

『昇り竜 鉄火肌』は、1969年3月29日に公開された日活制作の任侠アクション映画です。監督は石井輝男が務め、主演には扇ひろ子が起用されています。扇ひろ子は当時、日本コロムビアに所属しており、彼女が出演することになったのは、石井監督がテレビ番組で彼女が歌う「新宿ブルース」を偶然見かけたことがきっかけでした。映画には、他にも小林旭や高橋英樹などの人気俳優たちが名を連ねています。

あらすじ

物語は大正時代が舞台です。やくざの桜一家の親分が何者かに襲われ、命を落としてしまいます。これにより、二代目の桜勝美が一家の跡を継ぐことになりますが、彼は資金を集めるために東海道へと旅します。途中、町に流れ着いた桜勝美は、父の旧友がやくざに苦しめられていることを知り、仲間と共にその敵を撃退します。しかし、誤ってその組の親分を射殺してしまい、その結果、桜勝美は刑務所に送られてしまいます。

彼が出所すると、桜一家は新たな敵、安川組に脅かされています。桜勝美は、父の遺志を受け継いでこの困難に立ち向かう決意を固めます。映画の中で描かれるのは、仲間との絆や、義理と人情、そして時代背景が交錯する壮絶な任侠ドラマです。

主なキャスト

• - 扇ひろ子（桜勝美）：映画の主人公。家庭の事情から、やくざ一家の二代目となる。
• - 山本陽子（女囚あき）：桜勝美と関わる女性キャラクター。
• - 藤竜也（猛）：桜一家の仲間。
• - 小池朝雄（寛吉）：桜一家の重要なメンバー。
• - 佐山俊二・由利徹（まわり仁義の男）：桜勝美の周囲にいる男たち。
• - 深江章喜（能勢）：桜勝美の敵役。
• - 安部徹（安川）：新敵、安川組のリーダー。
• - 高橋英樹（箱政）・小林旭（政）：共演者たちも存在感を放っています。

スタッフ

映画の制作において、監督・脚本を手掛けた石井輝男は、独特の映像美とドラマを描き高く評価されています。企画は児井英生が担当し、音楽は八木正生が手掛けました。撮影は北泉政、美術は柳生一夫、編集は井上治というように、各分野のプロフェッショナルが集結しています。

主題歌

映画の主題歌は扇ひろ子が歌う「仁義」で、丘灯至夫の作詞、和田香苗の作曲によるものです。この曲は、映画のテーマとも密接に結びついており、拍子のいい旋律が印象的です。

併映作品

『昇り竜 鉄火肌』は、併映作品として『さくら盃 義兄弟』も上映されており、観客にさらなる楽しみを提供しました。作品全体を通じて、任侠映画の持つ魅力や魅惑的なキャストの演技が存分に味わえる、エンターテイメント性の高い作品です。この映画は、時代の流れの中で絆の大切さを伝えるメッセージが込められています。

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